望遠レンズで写真を撮ると、
遠くの物がやけに大きく見える。
例えば、都心から富士山を写した写真を見たことはないだろうか。
が、写っている富士山が大きすぎる。ビルより大きいのだ。
まるで都心が静岡にあるのかというくらい、富士山が大きい。
実は、人間の目という奴は
目から離れた物の大きさの感覚が「対数的」になっている。
対数的とはつまり、以下のような感覚。
1,2,3,4,5,6,7,8,9,10,20,30,40,50,60,70,80,90,100,200,300
これを線画にすると、以下のように段々と幅が狭くなる図になる。
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10m 100m 1km 10km 100k1000km
これによる視界は、遠くにある物ほど大きさの差がわかりにくくなる。
10m?100mの大きさと、100m?1kmの差は、実数では900m以上の差があるが
上記の感覚で、その900m分を丸め込んでしまう。
つまり、実際にはビルも富士山も、撮影者からは遠くにあったのだ。
ビルと富士山の距離が100kmだとしたら、ビルから1km?10km離れれば
大きさの違いがわかりにくくなり、
見た目上30km程度しか離れていないように見えるだろう。
望遠レンズを用いれば、その視界のまま近くに寄せる事ができる。
この感覚のおかげで、非常に広大な情報でも手軽に扱えている。
また、人間の感覚、自然現象、宇宙の理は、対数的であると言われる。