トイレットペーパーが無い恐怖

数日間、自宅にペーパーの無い期間があった。
単なる買い忘れなのだが、一人暮らしで殆ど家を空けているので
12ロールの消費に1年以上かかる程、低い使用頻度なのだ。
たまたま紙が切れても遠い過去に買ったのが必ず残っているので
無くなった時の事など当然考えていないのである。
(基本的に職場の高そうなトイレを使うので気が回らない)

今回はちと体調不良を繰り返したのもあり
消費が加速したのが大きな盲点であった。

先日の朝、たまたま便意を催した為トイレに入ったら、
紙が無いのである。

いや、紙はあった。
尻を拭く1回分の長さしか、残っていなかったのである。

この長さを仮に1尻拭きとしよう。
何拭きで拭き上げ達成できるかは、時と場合で臨機応変に変化するものだが
この時はとりあえずざっくりで最低4尻拭きは必要との見積もりだった。

あと3尻拭きが足らん。

小さい換気扇の、ふおおんという音が、鳴り響いていた。

つづく

合成の誤謬

【ごうせいのごびゅう】
経済用語

ミクロでは正しくても、ミクロが合成されたマクロでは誤りとなること。

家庭では、消費を抑えて貯蓄し、収入は増やしたいものだが
これは全体の中の1家庭であれば何の問題も起きない。
しかし、社会の多くの家庭で消費が抑えられると、
企業の利益も大きく減るため、家庭への給与も減る。
家庭は更に消費を抑えざるを得なくなり、
デフレスパイラルに陥ってしまう。

一人一人の良い事の積み重ねが、皆でやると問題になることもある。
塵も積もれば山となるが、山になると問題化する事は世の中にあふれている。
このように、ミクロで意図した事が、マクロではそうならないことをいう。

逆に、マクロで意図した事を分解したときに
ミクロ単位ではうまくいかなくなることを、分割の誤謬という。

スキーウェアのクリーニング

自宅で絶対に洗えない衣料品は結構ある。
例えば、布団。毛布は洗えても、座布団や敷布団は無理。
そしてスーツ等の高級衣類、毛皮のコートなどアウターも難しい。
特に、洗えそうで洗えないものといえば、動物性の繊維である。
毛糸のセーターを水で洗うと縮んで戻らず、油脂が抜けてテロテロになる。

もし水洗い可能と書いてあったとしても、綿と化学繊維以外は安心できない。
一般の合成洗剤は、タンパク質を汚れとして酵素で溶かしてしまうため
タンパク質である動物性の繊維(毛糸やシルク)は強力に分解される。
小学校の家庭科で全員習うことだが、多くの方が忘れている点なので
ボロボロになる前に洗剤の注意書きをきちんと読みたいものだ。

さて、洗濯で落とさなければならない汚れは、大きく分けて二種類ある。
汗などの水溶性汚れと、皮脂などの油溶性汚れだ。
家庭で水を使って落とせるのは、原則として水溶性汚れだけだが、
洗剤・漂白剤を使うことで「一部の油溶性汚れ」も分解できる。
ただし、油溶性のシミや、微量の油溶性汚れが蓄積して目立ってきた汚れは
家庭では洗うことができず、有機溶剤で洗うクリーニングに頼む事になる。
これが雑巾や、一部のシミであれば「灯油で洗え」という話になるが
デリケートな衣類を家庭でジャブジャブと灯油洗いしたらどうなるか。
言わずもがなだ。
そもそも有機溶剤は汚れのためではなく、繊維を傷めないために使う。
有機溶剤ならティッシュペーパーも洗濯・乾燥しても破れない。

日本は数千年の歴史、大和が蝦夷を退け、武士がはびこり
室町、鎌倉、江戸時代になっても、人々は衣類を水で洗ってきた。
つまり、水だけで洗濯していても人は生きていけるわけだ。
しかし、文明の発達と共に、文化はよりデリケートになってしまった。
汚く見えるものは嫌われてしまい、社会から隔絶されてしまうのである。
なぜなら綺麗な方が気持ちいいからだ。
これが人の進化だというのであれば、理解せねばなるまい。
近代以降に定着したシャンプーみたいなものだ。

そこで初めてクリーニングに出す必要性を理解できるのだが
お題はスキーウェア(スノボウェア)である。

スノーボードのウエアは、ご想像の通り多機能であり、家で洗えない。
(厳密には特殊な洗剤を用いれば洗う方法はあるが一般的ではない)
透湿、防水、防寒、吸汗と様々な仕事を一手に引き受けている。
ゴム・金属・プラスチックも多用されている。

自宅の洗濯機で洗えば、防寒の分厚い部分がダブダブに水を含み、
乾燥中にヨレてしまい、表面のコーティングが落ちて
防水性・防汚性が損なわれてしまうだろう。
そして、汗による汚れは落ちるかもしれないが、
ワックスや皮脂による油溶性の汚れは落とすことができない。

そこでクリーニング店に依頼する。
すると、ウェットクリーニングという手法で、水を使う洗濯をしてくれる。
え?ドライクリーニングなんじゃないの?型くずれしないの?と思うかもしれない。
これは「汗抜き加工」とか「ダブル加工」とか呼ばれる。
スキーウェアなどの明らかに汗汚れが多い衣類は臭いも強いため
店員さんが何も言わなくても普通はウェットクリーニングになる。
(念のため確認はした方がいいのだが…)
これで、水溶性・油溶性の汚れを都合よく両方落としてくれる。さすがプロ。
気になるのは防水性だが、別料金で防水加工をお願いすれば良い。
一着のみなら自分で防水スプレーするのと金額的な優位性は無いと思う。

結果を言えば、とてもさっぱり洗濯されて戻ってきた。
目立たないところに水をぶっかけてみたが、よくはじいた。
汗臭さも消えて、シワも消え、気持ちいいものだ。

人間力と会社名

この歳で、男女一緒に飲みに行ったりすると合コンっぽくなる。
すると仕事と会社名を聞かれる事がある。

僕の場合、派遣エンジニアで、しかも転勤族なので
この話題になると、なんとも言えん空気になる。
大抵の場合「え!?転勤族なの?何で!?」と言われる。
国家公務員や、ちょっと大きい企業なら、拒否できない転勤は普通だけど…
それをマイナス要素として捉えられるとちょっとやりにくい。
その後別の人に話題が振られるまで、妙な誤解が生まれないように努める。
(派遣=非正規雇用だと思ってる人が多くて、面倒くさく受け取られやすい)

普通に考えれば、相手と自己とのハードルが低くないなら
よほど人間に魅力がないと、関係を太くしたいと思わないだろうよ。

自分の趣味がアウトドアなのは、仕事と生活そのものの向上よりも
場所にとらわれずどこかに出かけて楽しめる事実を体感して確認したり
しがない経験や小さい話題を作るためかもしれない。

そんなとき、この2chレスを思い出す。

431 :(‘A`):2006/01/20(金) 03:38:42

超お金持ちで、顔もかなりいい男と3年近く付き合ってた。
ある日、大切な話があるといって呼び出され、
「ついにプロポーズかな?」と胸をトキメかせたものの、
いつもは高級レストランなのに、その日はなぜかファミレス。
他愛もない話を少しして、彼が突然こう切り出してきた。
「実は事業が失敗して、かなりの額の借金を抱えてしまったんだ」
幸せ一杯だった私の頭はパニックを起こし、
それ以降の彼の言葉を全然覚えてないよ。
帰宅後、彼から電話があり、これからも変わらず付き合っていけるよね?
と聞かれたけど、私はなんだか怖くなって
「今は私のことより事業を立て直すことに専念して欲しい」
と思わず言っちゃった。
それ以降彼とは疎遠になり、結局別れてしまった。

それから2年くらいして、友達からその彼が結婚したのを聞いた。
それよりショックだったのは、
彼の事業は順調そのもので、失敗などしていないと聞いたことだった。

私もしかして試されてたのかな?(つд∩) ウエーン
好きだったのに、どーして支えてあげようと思わなかったんだろ。
でも、こんなのってヒドイよ!

ホワイトアウト

ホワイトデーじゃないヨ。

妙高、池の平にスノーボードに行った。
今シーズン三回目のボード。
最近トリックの真似事の練習も始めた。(昨シーズンにやらされた)
正しい荷重移動をより意識するようになったせいか、
普通の滑りもかなりキレてきた。これはうれしい変化。

しかし道具類が8年近いのが気になるところ。
特に板に至っては(シャレじゃないよ)エッジもソールもボロボロ。
本格的にやらねえだろ?と思って買ったアルペンの激安板だし
フルチューンや修理するくらいなら、新しいのが欲しくなってしまう。

妙高・池の平温泉スキー場は、ここ数年特によく行くスキー場で
上級コースはないが、広く、雪質がよく、更に高速から5分と近い。
ただ、いつもガスるのがちょっと困ったところ。
今回も物凄い濃霧に襲われたうえ、落雷まで起きてチョットびっくり。
ちなみにレンタル用品は安めだが、品質はまったく期待できない。

上信越道の地面に雪は見られず、チェーン規制もなかった。
降りても道は泥色の乾いたコンクリートで雪の壁は硬く低かった。
ここ数日の異常な陽気で、ある程度予想はしていたが…
朝8時ごろ到着すると、ゲレンデの気温はナント11℃という暖かさ!
雪はシャクシャクのザラメで、人工雪かと思うほど溶けていた。
さながら春スキーだが、恐ろしいのは雨が降ってきたことだ。
ザーッとシャワーのように春雨が降ってきたのだ。
こりゃあいかん!とサッサとウェアに着替えてフードを被った。
(ウェアなら濡れないから)

中腹まで登ると、恐ろしい濃霧で30m先が見えないレベルだった。
広いゲレンデのど真ん中を登るリフトなのに、滑っている人が見えない。
しかし雨が降っていないことに気づく。そうここは雲の中なのだ。
こりゃ、一番上まで行けば晴れているんじゃないか?と思った。

結果から言うと、一番上もザラメ雪でガスっていた(‘A`)
つまり、コンディションは最悪ということだ。
ここまで悪いと、雪が重いので誤魔化しがきかなくなってくる。
かなり体力が削られた。

昼過ぎから突然、辺りは氷点下まで下がり大風に。
雨は吹雪になり、更にガスが濃くなって、ついに視界10mになった。
頂上から中腹のコースはカチカチのバリバリになってしまい
面白かったが、あまりに危険なので15時半頃に帰った。

温泉の後、道の駅新井(新潟)のきときと寿司でシマアジを食し、
埼玉に着いたら23時になっていた。しかし風が強いなあ。

人の話が何を言ってるかわからない

会議中の静かな部屋でも
机挟んで前の人が普通の音量で話すと、
声は聞こえるがモソモソにしか聞こえず言葉が分からん事がある。
聞こえないなあと思ってもう一度お願いしますと言おうかと思えば
周囲の人は普通に話してるから、自分が異常なんだろう。
(普段あまり話さない人の声ほど難しい)

思い返してみれば子供の頃からこういうことはよくあって
目を見てマンツーで「会話」をしていない人の声は音にしか聞こえていなかった。
知ってる単語を知らない単語と勘違いして、その後周りやその人の行動を見ることで
何を言っていたのか、後から推測することが普通だと思っていた。
(それは変らしい・・・)

相手の話を、脳内復唱しないと意味がわからないことも多いが
これは多分関係ない気がする。

もちろん、聴力に問題はない。
むしろ自分だけに聞こえる音があって驚かれることのほうが多い。

これ何が困るって、会議の議事録をやるとき。
今日、自分で議事録とっていたのだが、もう一人にもとってもらって、
見比べた所、その情報量の差に凹んだ。
俺の議事録、内容が3割くらい抜けてた上に、別の話題がくっついてたりしてた。
こんなもん議事録でも何でもない。俺の2時間は無駄だったのかという気分になる。
難しい専門用語ならともかく、「ただの話の流れ」が議事録に残せないのだから
かなりショックが大きかった。

変な誤解生まれても困るしなんとかしないといけない。
話題や議題の内容についてとても詳しければ、
単語をいくつか聴き逃しても話の本筋は見えてて問題ないが、
そうでないと誤魔化すしか無い。心当たりはありまくる。
これはアカーン。戦慄した春の午後

とりあえず、支障が出ないように録音させてもらえるよう相談してみるか。
あと議事録をとり続けてみよう。

カーナビを運転中も操作できるようにする方法

今のナビは、停止中でないと操作できないようになっている。
ただ、停止というのは、停車ではなく駐車と言った方が正しい。
操作ロック解除はパーキングブレーキのONが条件だからだ。

まず、ナビを運転中に操作するのは違法である。
運転中に画面を注視するなど以ての外。あたりまえのことだ。
しかし
信号待ちの操作でもパーキングブレーキする必要があるし
走行中に助手席の人が操作できないと困るシーンも多々ある。
またAT車では、レンジをPに入れると車輪がロックされるので
パーキングブレーキを全く使わない人もいたりする。
非常に煩わしい安全装置である。

一般的にナビの取り付けはディーラーにお願いすると思うが
気の利いたエンジニアだと安全装置の解除をやってくれる。
ただ、都会のメーカ直営とか保守的なお店は難しい場合が多い。
事故が起きた時に、安全装置を解除した責任を被るからだ。

さて、やり方。
子供だましだけど。
ナビの裏に出てる、パーキングブレーキ線を、車両側から切り離す。
さらにナビが常時ONと誤認するようナビ側の線をアースにショートする。

ナビのパーキングブレーキ線は、
安全装置だけにしか使われていないので、常時ONで問題ない。
間違っても車両側のパーキングブレーキ線をショートしないように。

また、走行中に操作する場合、運転者は絶対に画面を見ないよう。
事故っても、捕まっても自己責任である。
個人的に、最低限の操作は画面タッチではなくボタンで行う機種が好み。

WDのHDD省電力機能、IntelliParkを無効化

WesternDigitalのHDD、Caviar Greenシリーズは省電力が特徴だ。
回転数の調整や休止状態への遷移をこまめに行う。、
外付けHDDなど、アクセスの少ないデータ庫等に向いている。

逆に言えば、アクセスの多い作業には不向き。
その理由は省電力機能のセッティングにある。

Caviar Greenには、IntelliParkというヘッド退避機能があり
HDDのアクセスが8秒間無いと自動的にヘッドを退避位置に移動する。

ヘッド退避機能自体は、無いよりある方がいいに決まっている。
昔は搭載されていないHDDもあって、輸送中も運用中も衝撃に弱く
ヘッドがディスクに墜落したり固着などが起きたので
あえて退避機能のある日立製HDDを購入したりしたものだ。
(ヘッド退避時に「にゃ?ん」と猫が鳴くような音がする事で有名だった)

だがIntelliParkはこれを更に省電力に応用しているため、
こまめに働いてしまい頻繁にヘッドが退避してしまうのだ。
つまり、8秒おきにアクセスするような運用形態では
頻繁に毎回ヘッドの退避とロードが行われるために
パフォーマンスの低下につながるとされる。
退避時はスピンドルの回転数も落としていると考えられるので
スピンアップにも時間がかかってしまう。

倉庫用HDDとして利用する場合でも、フォルダを開いたときに少し待ち時間があるなど
引っかかる感覚があれば、IntelliParkが原因とみて間違いない。
特にNAS利用では、常時アクセスするわけではないので当該の条件になりやすい。
また固定して設置されるため、ヘッドの退避をしてもあまり意味が無く、
ただパフォーマンス低下しやすいだけの、悪しき省電力機能となってしまう。
ヘッドの退避回数がSMARTに影響するので、これもよろしくない。

というわけで、IntelliParkを調整・無効化することにした。
・WesternDigitalのサイトからツール「wdidle3.exe」を落とす
・BIOSで、SATAモードをIDE互換にする。AHCIでは動かない
・HDD以外のメディアからMS-DOS起動
・ツールのコマンドでCaviar Greenのヘッド退避時間を設定・無効化する
 時間変更(0?300秒):wdidle3.exe /s300
 無効化(時間変更0秒と同じ):wdidle3.exe /d
・SATAモードを戻して再起動する

簡単。

ナビのHDDが逝きそう

最近、カーナビが起動しない不具合に見舞われている。
うちのカーナビは、通常次の3ステップを踏んで起動する。
ちなみにサンヨーのMMNAVIである。

1、ROMの起動画面。「実際の交通規則で運転してください」とか出る。
2、黒画面(1秒間程度)
3、現在地の地図表示

ところが、1の状態のまま次の状態に遷移しないのだ。
コンピュータの起動シーケンスについて考えた。

・電源は問題ない
・ROMは読めている
・地図データにアクセスできていない?
・HDDの暗号を解除できていない?
 →どちらにしろHDDに問題がありそう
  →取り出してみよう

取り出すと、耐衝撃タイプの日立2.5インチHDDだった。
電源を入れても、シーク音や回転音がまったく聞こえない。
2.5インチHDDは筐体が薄いため、音が聞こえないということはない。
つまり、回転していないようだった。

しかし諦めるのはまだ早い。
なぜなら何度か電源を入れなおせばナビは動くからだ。
つまり、HDDが回転する時としない時があって、
運悪くしない時はナビが起動しないのだ。

耳を澄ませて何度か電源を入れなおしたところ
HDDからウィーンという回転音が聞こえて起動した。
その後、また電源を入れなおすと音が聞こえず起動しない。
回転するかしないかは不定期で、運任せのようだ。

以前聞いたことがあるが、HDDの軸は停止からの回転が一番力が要る。
長期間経過したHDDは軸の摩擦力が上がりトルクが足らず、
回転の最初の一歩が踏み出せないことがあるらしい。
ベアリングなら磨耗、流体軸受ならオイル劣化に加え
スピンドルモーターの永久磁石の磁気が熱で劣化することによる。

まいったな。

少ししたらSSDに交換したいと思う。
HDDは車載用でないとすぐに壊れてしまうが、
SSDは一般PC用でも最高動作温度85℃と耐熱・耐衝撃性が高い。
しかもアクセス速度がバカ速いのでカーナビに向いている。

問題はナビのHDD暗号化とATAロックだが…
まあ落ち着いたらやってみるか

QNAPのFTPを暗号化してInternetから接続する

QNAPのFTPサーバは、有名なProFTPdだ。
これをWebインタフェースから設定可能にしている。
素晴らしい。

だからというか、設定ファイルが/etc直下に存在しない。
まあ、設定ファイルをviでいじるのはやめた方がいい。
Webインタフェースで再設定すると追記分が消えてしまうからだ。
こういったソリューションは用意された範囲で使うのが定石である。

Webインタフェースでは、以下の二種類が個別にON/OFFできる。
・通常のFTP
・暗号化されたFTP(FTP over SSL/TLS)

今回は外部公開するので、暗号化されたFTPのみONにした。
通常のFTPは、ID/パスワード、データ全てが
暗号化されずにネットワークに流れるため覗き見ることができる。
恐ろしい。

このFTP over SSL/TLSは、【FTPS】と略される。
SSH FTPの【SFTP】と名前がよく似ているので混同せぬよう。

また、FTPSはExplicitとImplicitの2モードがある。
QNAP標準でサポートしているのはExplicitモードだ。
Implicitモードでは、暗黙の了解の下、初めからSSL/TLS通信が開始する。
Explicitモードでは、通信開始後、認証前にAUTHコマンドが明示的に投げられ
その後SSL/TLS通信を開始する。
公開するのに互換性が高いのはExplicitモードなのでこれでよい。

ところで、その名の通り、FTPSはSSLを使う。
デフォルト状態で、証明書はQNAPが提供してくれている。
Webインタフェースには、自分で取得した証明書を登録する画面もある。
Webサーバを立ち上げていればHTTPSと共有できる。

FTPSの良いところは、SSLという最適化の進んだ暗号プロトコルにあると思う。
転送負荷が低く、高速なのが大変よろしい。
また、SFTPと違いディレクトリ単位のコピーなど
機能的なFTPコマンドがそのまま使えるのも大変よろしい。

また、共有フォルダは、ユーザやグループごとにアクセス権を指定できるが
アクセス許可のないユーザでFTP接続すると、フォルダそのものが見えなくなる。

最後にルータのポート開放だが
QNAPはおりこうさんなので、自分が実行しているサービスで必要なポートを
UPnPで必要なだけ自動で開放することができる。

「MyCloudNASサービス」>「自動ルータ構成」
必要なサービスにチェックすればよい。