今時の自作PC防備録

[2/13 NCQについての解説追加]

今、Windowsでまともに使えるバージョンといえばXP SP2だ。
そしてWindowsXPが登場してから7年経とうとしている。
この7年で、ハードウェアの規格が様変わりしてしまった。
理由は性能を上げるためと、効率化のためだ。
しかしXPのインストーラはハードウェアの進化について行けず、
今時の自作PCでは、ユーザがひと手間をかける必要がある。
以下の内容は、メーカPCでは、おそらく初めからリカバリCDに組み込まれている。

■インストールの順番
今も昔も変わらない。
この順番でインストールしないと、全体の性能に影響することがあるらしい。

[方法]
1 Windowsのクリーンインストール
2 WindowsUpdate(サービスパックも)
3 INFユーティリティ(チップセットドライバ)
4 ビデオドライバ
5 DirectX
6 その他、各種ドライバ
7 アプリケーション等

■SATAのHDDを搭載する場合
今一般的なHDDは、SATA2.5という規格になっているが、その重要な機能はAHCIドライバというドライバソフトウェアを介して機能する。
例えば、NCQによるパフォーマンス向上や、eSATAをホットスワップで使うのに必要だ。

NCQとはネイティブコマンドキューイングの略だ。
例えば、貴方は以下のリストを渡されてお使いに行くとする。
 1 だいこん
 2 さんま
 3 バナナ
そして、貴方の家から各店の配置は、以下のようになっている。
[貴方の家] [魚屋] [果物屋] [八百屋]
八百屋が一番遠いのである。貴方はどうやって買い物をするだろうか。
リストに従うと、最初に『だいこん』を買おうとするので八百屋に行く。次に魚屋まで戻り、果物屋に行ってから家に帰るだろう。
とても非効率ではないだろうか。これが今までのHDDのデータ読み書きの動きである。
NCQをONにすると、最初に魚屋、次に果物屋、最後に八百屋で買い物をするようになる。
その分速く買い物できるし、行ったり来たりしないので音も静かになるのだ。

XPには元々ドライバが入っておらず、OSインストール時にインストールが必要となる。OSインストール後は原則としてできない。インストールしない場合は、SATAのIDE互換モードで動作する。
また、BIOSではそのまま接続して使える状態(互換モード)が初期設定なので、AHCIモード設定をネイティブに変更する必要がある。

[方法]
AHCIドライバの入ったFDDを作成しておく。ドライバはICHやGeForce等、チップセットによって違うのでよく確認すること。作成ツールはチップセットのメーカサイトでダウンロードできる。マザーボードのCD-ROMについてくる場合もある。
BIOS設定画面でAHCI動作モードをネイティブにする。この状態ではAHCIドライバを組み込まない限り、XPをインストール完了できなくなるので注意。
そして、XPのインストール時に、
「RAIDコントローラのドライバをロードする場合はF6」というメッセージが出る。
それを利用して、AHCIドライバをFDD(A:\)から組み込ませる。
そのままインストールを続け、インストール先ドライブが見えれば成功。

■デュアルコアCPUを搭載してWindowsXPを使う場合
WindowsXPは、当初、マルチプロセッサ構成でパフォーマンス状態をサポートするようには設計されていなかった。
だから、複数コア、複数CPUを搭載したマシンでは電源管理が正しく動作しない可能性がある。

[方法]
WindowsXPはSP2を使用し、以下のパッチを当てる。
http://support.microsoft.com/kb/896256/ja

■Intel CPUで省電力機能を使う場合
CPUはいくつかの省電力機能がある。
WindowsXPは、そのままではそれらが効かない。

[方法]
BIOSでC1E機能とEIST機能をEnableにする。
EIST機能は、『Intel SpeedStep Technology』の略。
AMDのCPUでは『Cool’n’Quiet』という名称になっている。

更にXPの電源オプションのプロパティで、以下の電源管理「以外」を選択する。
『自宅または会社のデスク』
『常にオン』

2件のコメント

  1. だいこん バナナ 秋刀魚の方が物を持ち歩かない分、楽だ!

    と、ひねくれもののおいらは思った。

  2. それでもいいと思います。
    実際は、現在のヘッド位置から一番近い所から始めます。
    ディスクのどの場所に何があるかを知っているのはHDDだけなので
    HDD側で読みとる順序を適宜変更して、
    最低の回転回数で最高の読み取り数を実現します。
    結果的に高速なアクセスができるので、SATAの速度が活かされます。
    (有効しなければSATAの存在意義が無くなるといっても過言ではないため、
     自作の場合は是非、有効にしてあげて下さい)