引っ越しシリーズ2
前回は電気だったけど、今回は水道でいじったところを少し。
賃貸物件で水道をいじるのは、それなりに覚悟が必要だ。
原状回復の契約をしている事を忘れてはいけない。何かを交換したり取り付けた場合、最後に戻さなければならないし、ひとたび漏水事故が起きれば、階下住人の家財の損害賠償や借家人賠償責任が発生し、大変なお金を支払うことになる。
とはいえ、必要な工具と部材を準備して、計画的に工事すればなんら難しいことはない。水周りの充実は生活の充実に繋がる。
■洗濯機の給水管
洗濯機の取り付けは、大抵引越し屋さんがやってくれる。が、あくまでサービスであり、万一のホース抜け漏水事故時に保証してくれるかどうかはわからない。自分でもきちんと確認しておくのが望ましい。アートやサカイといった大手ならともかく、地域限定の安価なローカル会社では保険に入っていないだろう。
引越しに関わらず、個人賠償責任保険に加入しておくことも併せて勧めたい。自分の勤める会社でも年に一度は耳にする事故である。22歳の新卒に100万超の費用が降りかかるが、誰も助けられない。
前の物件は公園の蛇口のような水栓にネジで固定するタイプだった。ホース抜けが怖くて、自前で逆止弁の付いたワンタッチ水栓に取替えて使っていたので取り外して持ってきた。今回は新しい物件なので元々ワンタッチ水栓だ。しかも元栓が壁に埋め込まれているスマートなものだった。実は洗濯機からホースが外れる漏水事故も時々あり、この場合逆止弁が役に立たないため、こまめに元栓を閉めておくしか予防策がない。
■台所の水栓不具合
住んで一週間後、キッチンの水栓の根元に水がジワァと漏れている事に気付いた。
シンクに流れ落ちるほどではないが、使用すると必ずジワッと丸い根元の円周が濡れるのだ。
朝気付いて、管理会社にクレーム。昼に地元の水道屋さんが駆けつけてくれた。凄く綺麗で新しめの水栓だったのに、ナットの増し締めでは直らず新品交換となった。設備なので費用は当然管理会社持ち。形あるものはいつか壊れる。
■風呂のシャワーヘッド交換
新しい住居のバスルームは大変広いが、未だに湯船に浸かったことはない。当面はシャワー生活のつもりなのでシャワーヘッドを節水タイプに変更した。これも前の家で使っていたものである。エコキュートはガス給湯器と違って送水圧が弱いので、シャワーヘッド交換で流水の勢いを上げる策である。こうしたシャワーヘッドは最初こそ無駄で高価に感じるものの、何年も使えるし、大変目の細かい穴からシルクのように滑らかな流水が頭皮やボディに程よい刺激を与えるため、大変癒される。また、手元のスイッチで湯を簡単に止められる機能が付いてたりして地味に便利なのである。
とはいえ、ゴツい多機能シャワーヘッドはオススメしない。風量が強くても重く大きいドライヤーは使いにくいように何事もバランスが大事。
■ウォシュレット取り付け
これが一番だるかった。_(:3」z)_
ウォシュレットと書いたが、TOTOではない。INAXでもイクシルでもない。パナソニックのシャワートワレである。
昔のカーチャンは全てのテレビゲームをファミコンと呼び、トーチャンはコピー機をゼロックスと呼んだ時代があったが、シャワー付き便座の代名詞といえばウォシュレットだろう。
これ、取り付け自体は簡単だが配管工事が伴う。上述したワンタッチ水栓の関係でウォーターポンププライヤーを持っていたので役に立った。配管工事では、フレキ管、パッキン、Oリング、ワンタッチクリップなどといった水道屋さんの世界が垣間見れるので大変刺激的である。
自分は地主なのでウォシュレットの自宅設置はぜひ実現したい夢の一つであった。それを、自分のこの手で自由にしてやるのだ。終わったあと、あまりの充実感から昼寝してしまった。
これから設置をやる人には必ずこれを言いたい。「トイレ用ふき取りシート」をたくさん用意しておけと。既存の便座を外すと、今まで知らなかった世界が見えることがある。そこは一種のタイムカプセル。ハウスクリーニングともいえど、分解しなければ手の届かないところまで綺麗にしてくれないのである。あとは言わなくてもわかるはずだ。