メーカPCのHDDを交換し、リカバリ後のWindows7の初立ち上げで、「このコンピューターのハードウェアで動作するようにWindowsを構成できませんでした」と出てしまったらこの問題だ。
先日、NECのLaVieが故障した。調査の結果、HDDがクラッシュ寸前の状態と判断した。幸いにもリカバリディスクは作成済。元から入っていたHDDは、TOSHIBA製の500GBだったので、同じメーカで同じ容量のHDDを買ってきて交換した。
LaVieのリカバリは、Windowsをインストールするわけではない。ノートンゴーストのようなイメージバックアップソフトが立ち上がり、工場出荷時のシステムディスクイメージを丸ごとCドライブに復元する。
そして、リカバリに失敗した。
調べてみると、どうやらリカバリディスクに入っているWindowsはSP1より前(つまり最初)のWindows7であり、AFTのHDDに対応していないため、デフォルトのドライバがうまく動かず失敗してしまうようだ。新しいHDDはAFTだったのである。
AFTとは4KBセクタのことである。最近のHDDは大容量化のため、4KBセクタが標準になりつつある。それまではずっと512KB/セクタが標準だった。AFTに対応していないOSやソフトは未だ多いので注意が必要だが、大容量に適しているとか、高速であるとか、耐障害性が高い等、メリットもある。
いろいろ試した結果、LaVieでうまくいった方法を書いておく。
■準備
リカバリされるOSが32bitか64bitか確認すること。
LinuxやWindowsPEなど、LiveCDタイプの別起動ディスクを用意。
AFTに対応したAHCIドライバを用意しておく。
ドライバはIntelやNECのサイトからダウンロードできる。
ダウンロード後に展開、「iaStor.sys」をUSBメモリにコピーしておく。
Windows7 SP1のアップデータをダウンロードしておく。
■手順
1、LaVieの場合、リカバリディスクで起動するとメニュー表示される。
2、「再セットアップ」を選択する。Cドライブの復元ができる。
3、「Cドライブのみ再セットアップ」を選択する。
パーティションの変更をする場合は「領域を自由に作成して?」など
好き好きでよい。選択肢により、一度再起動される可能性がある。
4、再セットアップを開始する。
灰色のノートンゴーストのファイル展開画面に切り替わる。
少々時間がかかるのでお茶でも入れてゆっくり待つ。
5、しばらくすると、「パソコンを再起動します」をいうダイアログが現れる。
ダイアログには、電源OFF と 再起動 の二つのボタンがある。
ここでは「再起動」するとリカバリに失敗する。先にリカバリディスクを取り出して、LiveCDタイプの別起動ディスクを入れて、「電源OFF」を押す。
6、LiveCDタイプの別起動ディスクから起動する。
7、Cドライブの内容が見えたら、次のファイルを差し替える。
パス
C:\Windows\System32\drivers
ファイル
iaStor.sys
8、PCを再起動し、HDDから起動する。
Windowsの初期設定が始まる。
※ファイル差し替えをせずここまできてしまうと、「このコンピューターのハードウェアで動作するようにWindowsを構成できませんでした」と表示され、救えなくなる。1からやり直し。
9、Windowsがうまく起動したら、LaVieのソフトのインストールなどが始まる。
何度も再起動されるが、一通り終わるまで待つ。
なお、ドライバが変な状態なので、WindowsUpdateは失敗する。
10、Windows7 SP1を手動インストールする。これによりAFTに正式対応する。
また、ついでにIRSTの最新版をインストールする。
11、完了。お疲れ様でした。