デザインにはいろんなものがあって、華やかさ追求であったり、使い勝手追求であったりします。両立させると大抵はシンプル指向になるのですが、まあそんなことはどうでもいいんです。
最近、SONYのEL液晶シリコンウォークマンがおもしろそうになり、Webサイトを訪れたんですが…。なんでSONYのサイトっていつもこうなんだ…。フラッシュのみの、ポップアップウインドウをばしばし出すのは、見難くてたまらないわけです。…おれの偏見ですが、クライアントにウインドウの大きさを押し付けるのはご法度なんですよ。何故なら、クライアントがどんな解像度でサイトを見ているかわからないからです。
まあ、タブブラウザを使えば、デザインは崩れるもののその悩みはある程度解消されます。本当の問題点は、デザインを優先していったいどこをクリックすれば目的の情報にたどり着けるのか、判らなくなっているフラッシュです。SONYのサイトはもとより、ソニーエリクソンのサイトもそうです。トップページからメニューが宙を泳いでるんですよ…?それらメニュー項目が重なり合って、押したい項目が押せないことも多々あります。完全なる嫌がらせですよ。
製造業ってのは、常に客がどんなふうに思うのか、見るのか、使うのかを考えていなければなりません。例えば、バッテリー製造会社の商品試験であれば、てんぷら油につっこんでみたりするくらいです。皆さんは取扱説明書を読まなくても、携帯電話を使えていると思います。それは設計が死力を尽くして客の思考・視点を研究し、直感的に使えることを最優先に仕事しているからです。このことは、ハードウェア、ソフトウェアのどちらにもいえます。どんなに優れた技術であっても、無知なクライアントが苦なく使えなければ商品たりえません。プロとしてそこは当然押さえておかなければならないところです。それが例え市場技術を退行させる事(技術者としては悪行)になってもです。
ソニーは日本を代表する製造業の一つです。その会社のWebサイトがこれでは、商品も同じような性格なのだろうと思ってしまいます。
カッコイイがダメだと言うわけではありません。しかし、機器として本質の部分を忘れないでいただきたいのです。
フラッシュが悪いというわけではありません。しかし、なんであんなに凝ってまで判り難く、操作性を損なわせるようなマネをするんでしょうか…。スタートボタンでスタートできないゲームみたいです。