ネット上で、ステマ、という言葉が流行っている。
ステルスマーケティングの略称であるが、ネットスラングだ。
ステルスマーケティングについては、知っている人は知っているだろうし
知らない人は知っておいて損はないので、自分で調べて欲しい。
簡単に説明すると
宣伝方法の一種で、消費者に宣伝していると気づかせずに宣伝行為をする事を言う。
外部から情報をある程度操作することで、
「流行している」「評判が良い」というイメージを持たせ、誘いこむように買わせる。
例えば、Amazonや価格.comで商品の都合の悪い書き込みを適宜削除することで、
良い書き込みの方が多くなり、新たな消費者を呼び込むことが出来る。
一定数の女子高生に化粧品の「口コミ」を学校で流行らすとか、
コンビニで、本のコーナーをガラス越しに置き、立ち読み客を外に見せたり、
新しい商品の発売日に、社員を一般消費者に偽装し、大行列をつくったりして
あらたなる客を誘い込む「サクラ」行為もステルスマーケティングの一種だ。
ステルスマーケティングの文字が登場するときは、常に批判的なのが特徴だ。
詐欺とは言えないが、モラルの面で「ズルさ」が垣間見えるからである。
一般消費者の意見と思われていたものが、実は販売側の手が介入しているため
何をもって、信用できる正確な情報なのか、消費者を惑わせてしまう。
昔からあるマーケティング方法で、何故いまさらという気もするが
例えばこの世知辛い世の中で
マスコミは真実を報道すると思い込んでしまうような、若くて浅い輩が
ここまでインターネットが普及した時代に「商品選びに失敗したくない」
と思ってしまったときに、後から現実を知ると
どうしても許せないのかもしれない。
個人的に思うところは、買った本人に選んだ責任は無いの?と思うし、
例え、情報に踊らされて選んだにしろ、踊らされる点は問題で過失だ。
主な対象が子供ならばともかく。
(また、もしその情報が「明らかな嘘」であれば只の詐欺なので、別の話)
ネット上のステルスマーケティングに限ったことではないが
今の世の中は、考えない人や、他人に合わせたい人、弱い人から
薄く広く搾取し、利益をとるビジネスモデルが驚くほど多い。
特にインターネットや携帯電話で遊べる、ゲームなどの無形サービスである。
具体例を出すならば、GREEやモバゲーである。
批判するつもりは毛頭ないが、パチンコやスロットと同等の中毒性を持ち
いつでもどこでも遊べ、大人がハマると驚くほどのお金が流れる。
恐ろしいのは、別ユーザと競わせることでお金を使わせる点である。
しかし、ギャンブルではなく、ただの消費活動なので規制もない。
(ゲーム内で現実のお金を使うガチャはギャンブルに見えなくもないし、
レアアイテムはユーザ間で現実のお金で取引されているのが実情)
物が売れない時代に売る方法を考えると、自然とこのような状況になってしまう。
こういったビジネスモデルが増えてきた昨今、
ユーザ側が自衛する手段をまず考えるべきではないだろうか。
例えば、モノを買うときはレビューをアテにせず、自分の目で見て、手に取り買う。
行動から生まれる価値は大きいし、もし失敗しても納得がいくはずだ。
もちろん倫理をタテマエにすれば、ずるいしあまり健全とはいえない手法だから
批判すること自体は必要だが、今後も似た例は益々増えていくことだろう。
消費者主義という言葉に甘えてはいけない。
何かを「失敗」したときに、誰かのせいにしたい人だと思うんだよね。
まず批判ありきな人って。失敗は大事なのにね、学ぶために。
それでいいの?って言いたかったんだ。