世界の中心で愛をさけぶ を読んだ。
読んでいるうちに、ライトノベルに通じる「軽さ」を感じた。
映画やドラマを見て物語を知ってから原作を読んでいるので
先が読めるのは当然だが、ちょっと残念だった。
具体的に言えば、生々しさや皮肉が足りない。
純文学にありがちな「頭のいい叙情的な言い回し」よりも
「単純で短くわかりやすい言い回し」の方が多かった。
逆に言えば、読むのがめんどくさいとは思わなかった。
(小学生も面白く読めるはずなので読書感想文図書に推薦したい)
しかしこれは300万部以上売れた小説で、
それまで最高だった村上春樹の「ノルウェイの森」の上巻の発行部数を超えている。
読みやすい小説は売れるって事なんだろうか。
ネットで批評を検索したらこんなのが出てきた。
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人間の見える世界を少しでも広げようと苦闘して、
批評家にはほめられても、
本そのものはせいぜい1万部、
売れても5万部どまりの小説家を傍目に、
メタファーもプロットも何千回、何万回も使われてきたような
すかすかの常套小説で百何十万部も売るなよ、
と私は
世界の中心で不条理を叫びたい。
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うーん。