質問への答え方

人に質問をされたとき、
どう答えるべきだろうか、と毎回考える。

質問の内容は理解できる。
それに答える事も出来る。
しかし、
その答えを相手がどういう形で認識するか
相手に適した答えなのか
相手のレベルを認識しているのか
という部分で誤ると、悲惨な結末を迎えかねない。

例えば、PCで問題が発生したとき
奥深いところにある問題だが簡単な修正を施せば直る場合等だ。
Windowsのレジストリや、HDDのパーティションマップ、BIOS等だ。
それを修正できない場合、でかい損失が発生するだろう。
だが修正する人が初心者なら、初めから直そうなんて思わない方が良い。
何故なら、要らない余計な事をして被害を増大させかねないからだ。
最悪、基幹部品を壊し修理不可能になるかもしれない。
だからアドバイスだって「あきらめろ」にならざるを得ない。
「直せる方法はあるが、損失は勉強代だとおもってあきらめな」と。

他の例では、テレビが故障したとき
テレビの内部には危険な部品が多い。
扱い方を知らなければ、感電死や爆発の危険をはらむ。
直し方を聞いて自分で修理しようとする人に
直し方を教える人も同罪で、死んだら責任を負わなければならない。
「危険だから諦めないといけない。買い直しなさい」と。

責任ある発言なら、以下の全てを満足できない限り「できない」と言うべきだ。
もっとも、責任を負わなくて済むなら何を言っても良い。
相手が「挑戦したい」とか言い出した場合だ。挑戦なら自己責任だ。

・可能か不可能かで答える
 直す事は可能だろうか。技術的には直せる。
 論理的に可能かどうか。技術者はこの基準のみで答える人が多い。

・自分が出来るかどうかで答える
 自分は出来ると思うか。直し方もシミュレーションできるか。
 自分が出来るなら相手も出来るなんて思わないために考える。

・相手に出来るかどうかで答える
 普通、わからん問題だ。相手が自分の説明を理解できるかも解らない。
 解ってないのに「解りました」と言われるかもしれない。
 概要を説明しただけで理解できるかどうか、もキーポイント。

・失敗しても困らないかどうか
 失敗時の損失が、今の損失を上回るかどうか。
 相手を期待させない事が重要。

・相手への最前手が別にあり、それが通るかどうか
 直せるけど、どうせだから今後を考えて買い替えた方が良い場合や
 直すメリットが感じられないなど。
 詳しくないくせに、自分の求めた答えしか期待していない質問者には
 アドバイスする価値はないということ。答える必要性は返答者が決める。
 必要がないと思えば『ぎろっぽんで一発!』とかダジャレを返しておくのがベター。