映画、「それでもボクはやってない」を見た。
この作品は、いわゆる痴漢冤罪のドキュメンタリー。
監督の視点、被害者の視点、弁護士の視点で構成されている。
デスノートのように非常に濃い作品で、そういう意味で面白かった。
見る価値がある、そう思える内容だった。
駆け引きなど無くて、社会と戦う感じだった。
デスノートのような、ハラハラとかは無い。
刑事、検察、司法のずさんさ、実情を訴えた作品だった。
マジで勉強になった。
あなたならどうだろうか、電車の中で、
自分のかばんが当たっていた事で痴漢と誤解されたとしたら。
その場で私人による現行犯逮捕。
何も知らされずに、自分に不利になるように仕向けられた取り調べ。
自分の言い分は全て嘘とされマトモに聞いてもらえない。
裁判官は敵。勝ち目の無い裁判。検察に捻じ曲げられそうな事実。
家にAV、エロ本があれば動機。
というか、痴漢の動機は「男である」ことで完結するらしいよ。
だから最初から不利なんだとさ。
罰金払って即釈放の方がラクだし社会的な損失は皆無。
痴漢は許されない行為だが、こういう時、男は損だ。
被害者が女性で、疑惑が痴漢なら、もう勝ち目は無いだろう。
事実を妄想で誇張したり、泣いてマトモに話せないような被害者
社会がそれを支持するだろう。
キラに頼んで殺してもらいたいような人がいっぱいだった。
監督がインタビューで言ってたが
この作品は、検察や司法のずさんさを訴えたくて撮ったものだということだ。
実際はもっとずっとひどいのだが、それを知らない人が見たら
逆に現実味が無くなるからソフトタッチにした。とも言っていた。
それを前提に見ると、さらに面白いかもしれない。