なんて雨だ

確かに前線が近づいていた。
それを事前に知っていたし、ある程度の対処も考えてはいた。
だが、まさかここまでとは、誰が予想できただろうか。

今日も俺は、池袋に来ていた。
しかし少しばかり早く来過ぎていたため、知り合いにメールしたりして時間をつぶすことにした。
とりあえず電気屋さんだ。ビッグカメラで冷やかしをしたあと、MacBook用のインナーケースを探した。
やはり、MacBook用はまだ発売されていないようだ。
(尚、特殊でオシャレなインナーケースはある。先日購入手続きをしたので、来週とどくだろう)
また、iBookG4の最終機種がMacBookと同じ価格で売られていた。需要があるのだろうか。

その後、マクドで適当に昼食をとった。
俺はおもむろに涼宮ハルヒの溜息を読み始めたのだが、あまりの混雑で罪悪感が募り、結局、場所をベローチェに移動してしまった。西口から500m程離れた、サンマルクの前のベローチェだ。(サンマルクは混んでいたのでやめた。電車以外での人混みは焼き払いたくなるのだ)
地下は涼しくてよい。ゆっくりMacBookでゲームしたり、ハルヒを読める。とりあえず、溜息読破、退屈も50%読み終えた。今日はまさにハルヒの日だな。

俗に、16時と呼ばれる頃ボンからのメール。
どうやら予定より少し早く会えるらしい。
俺は待ち合わせ場所である新宿へ向かった。

ボンとてくてく歩く。
俺も随分新宿の地理に詳しくなったもんだ。テキトーに路地に入っても迷ったと思わないからな。ポリネシア人のスターナビゲーションには勝てないだろうが。
世界堂につくと、ボンは画材をあさり始めた。油絵の具は、色によって価格が違うようだ。1色400円から、1300円のものまであった。ただの材料や生産コスト的な価格差ではなかったように思える。同じ青でも、微妙な違いだけでその価格差があったからだ。きっと、大人の事情が複雑に絡み合って生まれた値段なのだ。そこに飾ってある、一枚の油絵に描かれている美しい夕焼けからは、大人の事情がにじみ出ていた。(のかもしれない)

夕飯は神座。二回目。やっぱり変。煮込みうどんみたいな味だ。

帰りがけ、山手線に乗ったら、自動停止装置が動いて急停車した。
注意を促す自動放送が流れる。飛行機みたいだ。
5分程閉じ込められた後、動き出した。最近変な事多いなJR。

雨が降ってきた

品川で横須賀線に乗り換え、実家へ向かった。
最寄り駅に着くと、電車のドアが開いた。
すると、雨の壁がそこにあった。壁である。激しくたたきつけるどしゃ降りで、ホームに当たった雨が跳ね返って車内に入り込んでいる。俺はここに特攻しなければならないのか。

普通のどしゃ降りならまだいい。これは海風で台風のようだった。屋根が意味を成さなかったからな。
自動改札機を洗車機にかけたらこんなかんじになるんじゃないか?というほど水が流れていた。
改札をでたものの、タクシーが一台もいない。どうやら雨で道が混み合っているか、足りていないようだ。
かなり突き出ている屋根だと言うのに、あっという間にびしょぬれになってしまった。
そりゃそうだ、駅前を、倒れたママチャリがガラガラと音を立てながら転がる程の強風なのだ。

やっとこさ一台捕まえたときには、既に30分が経過していた。

※天空の城ラピュタ