MacBookAir Mid 2011のSSDアップグレード その1

前提

MacBook Air Mid 2011は、時代の進化からすると古いハード構成となっており、Appleのサポートは切られmacOS mojaveも対象外となった。
しかしながらSandy Bridge世代のCore i5を搭載しており、2019年現在でもWebや事務用途なら問題ない性能を持っている。サイズ感やバッテリーも不満はないので、Windows10とOfficeを入れて外先やコタツで使えるマシンにしてしまおう!というのが今回の流れだ。
Webを見ながら書類作成するようなマルチタスクなPC環境は、タブレットにはない魅力なのだ。

なおMacBook Airのモデルはここで識別できる

元々知ってたこと

このマシンには、大きな弱点が2点ある。メモリとSSDだ。

メモリは4GBしかない。そしてオンボードに直接はんだ付けされているので増設できない。つまり64bitOSを入れてバリバリ使う運用は無理。※世の中には基板上のチップをリフローして交換する人もいるそうだが…いくらかかるんだろう

SSDは2011年当時に比べ、容量・速度共に進化しているのでぜひ交換したい。
SSDは薄い筐体に搭載するため細長い基板状で、スロットもApple独自形状。MBA2010と2011は同じスロット形状で、バスはmSATAそのもの。だがMBA2010はSATA300、2011はSATA600と対応規格に違いがある。純正SSDはSATA300で動作するため、MBA2011なら性能に伸びしろがある。

なおApple独自形状スロットはその後も変化を続け、いずれPCIeとなっていく。参考サイトのリンクを貼っておく。
The Ultimate Guide to Apple’s Proprietary SSDs

性能を上げる方法

SSDを高速・大容量化する以外に方法がない。

現状、純正のSATA300 256GBが付いているので、SATA600 512GBに交換することにした。基本的にSSDは容量が大きくなるほど高速になる傾向がある。

交換するSSDの準備方法は2通りある。

①Apple独自規格に対応したSSDを購入する

下記の製品が有名。

  • トランセンド Jet Drive 500シリーズ
  • OWC Aura Pro 6G SSDシリーズ

専用キットなので手厚いおまけが魅力である。本体に付いていたSSDを外付けしてデータ移行や再利用するためのケースが付属する。ケースのI/FはUSB3.0で、超高速な外付けHDDとして動く。Apple独自規格に対応したケースは珍しい。

②M.2(SATA)規格SSDを購入して独自規格に変換する

今、M.2スロットに対応したSSDは巷にあふれており種類が豊富で価格が大変安い。M.2スロットは、USB3/SATA3/PCIeといった複数のバス規格を仕様に含むので、SATAとして使う場合に限りアダプタ(下駄)でApple独自規格に変換できる。M.2を独自規格に変換する「下駄」はAmazonで売っているし、秋葉館等でもSSDとセット販売もされている。

①と②のどちらも一長一短あるが、基本的に詳しい説明書やデータ移行のしやすさ、電気接点の少なさ、動作保証に長のある前者①が良いだろう。環境移行に使える外付けケースが付いているのも見逃せない。ただし金額は高い。

自分でSSDの選定から取り付けまで自信のある方は、後者②の方がよいだろう。好きなコントローラとNANDを採用した製品を選べるし、安くしようとすれば前者の半額でできる。保証がない点が気になるのであれば、ショップのセット販売が良いだろう。最近はSSDの価格下落が激しいのでとにかく安い。

今回はケースが欲しかったので前者①を選択することにしたが、実は何割か安く済ませる方法がある。海外から個人輸入してしまえばいいのだ。物は世界中どこでも同じ価値ではない。国ごとの需給で価格が決まる。Mac関連パーツは、Apple製品が市場に潤沢なアメリカならサードパーティーも多く安い。

つづく