先日、MacBook Air(Mid 2011)にWindows10 64bit版を入れたが、MBRディスクでインストールしてしまった。本当はUEFI bootにしたかった。
というわけで3連休でUEFI起動でのインストールを試行錯誤したところ、結論がでた。
MacBook Air Mid 2011で、Windows10のUEFI起動は無理。
BIOS互換モード(+CSM)でインストールすれば最高に素直に動く。それで我慢しろ。
ちなみにBIOS互換モードの問題点は次の通り。
・起動がちょっと遅い。スリープ運用なら問題にならない。
・仮想化支援のIntel-VTが動かない。
・AHCIやRAIDは動かない。ただしTrimは有効。
※MBA Mid2011の標準Apple純正SSDはSATA300で元々遅い。TranscendのJetDriveに換装するとSATA600で使える。
Windows10をUEFIでインストールするだけなら、さほど難しくない。回復USBメモリやDVDからのインストールであれば、Optionキーを押しながら起動してEFI bootと書いてあるものを選べばUEFIで起動される。WindowsインストーラはGPTディスクを扱えるようになり、難なくインストールできる。
※DVDの場合は起動中に「何かキーを押せ」と画面に出るので押す。押さないとUEFIではなくBIOSでの起動となる。Windows7 64bitのDVDでもやってみたが、こちらはどうあがいてもBIOS起動になった。
※前回も書いたが、BIOS起動するとインストーラはGPTディスクを扱えなくなり強制的にMBRディスクのインストールとなる。diskpartであれこれ試行錯誤したが無理だった。
で、無理と結論付けた理由、本題であるが。
問題はインストールした後の、Windows起動時だった。
MBA Mid 2011のビデオ機能は、Intel HD Graphics 3000で提供されている。しかしIntel Graphics Driver(以降、IGD)をインストールすると、画面がブラックアウトしてハングアップしてしまった。
流れを説明すると、Windows10を初めて起動するとネットワーク設定画面になる。これを設定するとバックグラウンドでWindowsUpdateが動き、上記ドライバが勝手にインストール開始され、ハングアップしてしまう。インストール開始のタイミングは読めないので時限爆弾だ。
ネットワーク設定をスキップすることもできるが、電源を入れても起動しない、サウンドなど他のデバイスドライバも動かない、などの問題が発生するため、あらゆるデバイスドライバをインストールできないということは使い物にならないということで…
どうやらWindowsが各デバイスを認識する前に、Mac EFIがデバイスを正しく認識できていないようなのだ(CSMが動いてないような気がする)。最新のBoot Camp 6に含まれるIGDを起動すれば「このシステムは、このソフトウェアをインストールするための最低要件を満たしていません」などと表示されるし、デバイスマネージャにも出てこない。
こういったEFIとデバイスの互換性問題は通常のDOS/V機でも起こり得るが、起動時にUEFIインタフェースを呼び出してデバイスを手動認識させることで解決することが大半である。
Mac EFIでもCUIインタフェースがあるので、弄れば出来るのかもしれないが、「壊す」可能性があるのでやめることにした。Boot Camp 6の対応機種である2012年以降のMacBookならば、こういった問題が起きないようになっている可能性がある。
#興味がある人は 「Mac UEFI1.x UEFI2.x 64bit」などで検索してみると良いかも。
今回の教訓としては、MacBook Airに限った話ではなく古いハードとWindowsでUEFIの恩恵を預かろうとしないほうがいいということだ。確かに少し前まで、ビデオカードもWindows用とMac用で分けて販売されており相互利用できなかった。カードに載っているVGA BIOSが別物だからだ。CSMフル活用で動かせるならともかく。