解像度とインク数の話1

プリンタは解像度が高くなると、インク色の数を減らせます。
という話をします。

一般的に、6色プリンタと4色プリンタは6色の方が高級機種で、
写真印刷もより美しく印刷することが出来ますが、
高解像度であれば4色プリンタでも同等以上の印刷品質になります。

写真印刷なら多色インクの方が良いという短絡した知識を払拭し、
自分に合った機種を選んでいただければ幸いです。
普通、プリンタを買う時は、予算と品質との兼ね合いを考えるはずです。
実はその時の妥協点として、4色インク機種という選択もありうるのです。

まず、解像度とは何ぞやという話をします。
解像度と一口に言っても、色々な意味があります。
印刷する画像の解像度。画面の解像度。印刷の解像度。
ここでは、印刷の解像度の話です。

印刷の解像度とは、通常DPIという単位を用います。
ドットパーインチと読み、1平方インチの中に「点」を打ち込める数です。
点のサイズが大きければ打ち込める数は減り、小さければ増えます。
点を小さくしていくと、目に見えないサイズになり粒状感が減ります。
DPIの数字が大きければ大きい程、高解像度ということですね。
メーカの技術差によって最高解像度は違いますので、
メーカ選びも重要なポイントだったりします。

次に、色の話です。
プリンタは紙にインクを乗せる作業を行いますが、
CMYの3色のインクを混ぜる事で様々な色を表現しています。
(シアン、マゼンダ、イエロー)
これを減法混色と言い、3色を均等に混ぜると無彩色の黒になります。

逆に、インクではなく3色の「光」を均等に混ぜると白になります。
この場合の色は、RGBであり、加法混色と言います。
(レッド、グリーン、ブルー)
これは照明の色合いやカラーテレビで用いられています。

人間の目の中にある、色を感じるセンサが3つであることから、
色の元は3つで済むわけです。
各センサが受け取った色の強さを脳で合成することで、
光の周波数(色)を区別しているので
混色とは、これを利用して脳に別の色だと錯覚させるわけです。

ただし、正しい無彩色を実現するには
「原色の色の強さを均等にする」
という条件が課せられます。
加法混色は光の強さとなるため加減が簡単ですが、
減法混色は染料に限界があるため、現在不可能とされています。
そのため、CMYにK(キー、黒)をプラスしたCMYKの4色を使用します。

話は逸れますが、注意点です。
これらの混色法を用いると、効率よくフルカラーを再現できますが
当然ながら3つのセンサを持つ普通の人間の目にしか理解できません。
テレビや写真に写った肌色は、人間にしか肌色に見えません。
稀に遺伝子の関係で4色のセンサの目を持つ人がいますが、
通常の人とは少しばかり違う世界を見て生活しています。
(この人達は、色をより正確に捉える事ができてしまうため、
 混色法が使えず、人が再現した色はそれらしく見えていません)

解像度と色の話が終わったら、色を混ぜて中間色をつくる話になります。
これをハーフトーン(Halftone)と言いますが、これは次回に。