とあるお客さんの会社に出張。
この会社は、県内に沢山の事業所を持っており
一つ一つの事業所も敷地が広い。
敷地内に4階建くらいのビルがいくつも建っている。
わかりやすく言うと、大学のキャンパスのような印象だ。
当然ながら敷地に入るには守衛の居るゲートを通るのだが
そこで写真付きのセキュリティカードが要る。
私もよく訪れるので、セキュリティカードを持っている。
このカードの写真、自分の顔が写っているのはいいのだが、
顔の角度が曲がっている。
どうやら私は顔をまっすぐに立てるのが苦手のようだ。
少しへこむ。
ところで守衛さんや受付さんには、本来自社名と名前を名乗り
訪れるべき部署と担当者を告げるのが筋と言うもの。
しかしながら、そんなこと完璧に忘れている自分。
「こんにちは」だけ言う。
セキュリティカードを首から提げて、ピッとやって通り抜ける。
慣れてない来客は違うが、普段は他の人もそうしている。
田舎だからか?
お客さんの居室にいくと、テキトーに机を貸してもらって
会議の時間まで自分の作業を行って時間つぶすのだが
なにしろここは客の居室である。無線LANなどあるわけが無い。
つまりノートを持ってきてもメールは読めないわけだ。
すぐ前の席の人や、すぐ隣の席の人ともメールで会話するこの世界。
メールが受信できないと、流れの速い仕事の中でちょっと危険な状況に陥る。
ここは客の居室、受信できなくて当たり前、だけど不安。
そんな微妙な気持ちになっていると、自然と表情も強張ってくる。
全然関係ないが
仕事を共にする知り合いが会社を辞める話が現実的になってきており
それもあいまって非常にブルーであった。
「SEEくん、ブルーな顔してんねーどうしたの?」
客の主任(3日で1万通のメールをさばく程度のスキル)に声をかけてもらった。
「え?そうでもないですよ?あははー」
まずい。顔でばれた。
会議が始まったらちょっと張り切ってみた。
というか、一人出張で会議に出ると社名背負ってる分責任があるのよね。。
「SEEくん、張り切りすぎ!」
えー
自社に戻ると20時になっていた。