共産主義的な日本

先に書いた、日雇い派遣のエントリで
日本は結構、共産主義だと書きましたので、そのネタでいきます。

日本では、山一証券や銀行が潰れた際に
世界経済が崩れる事を恐れるあまり、責任という言葉で
多額の公的資金を投入して借金大国になりました。
住宅金融公庫なども良い例で、経済バランスが崩れそうになると
問題の責任の所在はともかく、すぐに政府が税金を投入して救済に入ります。
問題に対して、すぐ応えるかのように助けてしまうため、
日本政府は「共産主義」の思想を持っていると言えなくもないです。

共産主義の労働者は頑張らなくても助けてもらえるので
国民が堕落するという重大な欠陥を抱えています。
何かあるごとに「国がなんとかしろ」と言う人がいますが、
誰かに助けてもらえると思っている良い証拠なわけです。
日本人は、他国ではあり得ない程、政府に憂慮してもらっています。

一方、リーマン・ブラザーズの倒産で揺れているアメリカですが
昔から、政府が公的資金を企業に博愛的に投入する事は稀です。
ドルは国際標準通貨なので、変動の損失がやむを得ない場合は介入しますが
政府が資本主義を貫いていますので、特定の「救済」は行いません。
それで多くの企業が大打撃を受けたとしても、仕方ないと考えます。
つまり政治と経済は別の世界なので、切り離した考え方なのです。
失敗した業界の淘汰と自立を促し、教育をしているとも言えます。
そのためには甘んじて市場の混乱すら受け入れます。凄い自信ですね。
しかし、競争に負けた弱者や貧困層はスラムを形成するようになり
治安の悪化を招いたりもします。

資本主義のイメージ
・民主主義(個の尊重)
・物品の個人所有
・自分で稼いだ分は、自分のもの
・お金のない人は死ぬべき
・互いに利益のある時だけ助け合う
・社会は戦いと競争
・福祉の欠如

共産主義のイメージ
・社会主義(組織の尊重)
・物品はみんなのもの
・自分で稼いだ分は、みんなのもの
・お金が無くても生きるべき
・個人的な利害は悪。常に助け合うべき
・社会は博愛と運命共同体
・福祉の充実