エヴァのすすめ

新世紀EVANGELIONをリニューアルし
劇場版3部作として、現在制作されています。
昨年上映された、1部にあたる「序」は既にDVD化されました。

この作品を見る上で、最低限必要な知識があります。
・話の流れは旧約聖書と同じ
・旧約聖書の用語で話が展開することがある
・あくまでも中二病な主人公・碇シンジ君の成長ドラマである

旧約聖書は、キリスト教だけの聖典ではありません。
従って、EVAではイスラム教やユダヤ教的な解釈も混ざり合っています。

まず、神は創造主で、天使は融通無く規律を守らせ破ったものを消す役目で、
悪魔は誘惑し規律を破り自由を求める存在、という感じで良いかと思います。

で、旧約聖書を知らなくてもEVA的解釈の最低限の概要は
・神と天使がいる。天使ルシフェルは堕ち、ルシファー(サタン)になる。
・神が創った最初のヒトはアダムとリリス(ヒトであり人間とは違う生命体)。
・アダムの前妻にリリスの存在があったが、リリスは支配的なアダムから逃げ出す。
 この時リリスは「私はあなたの人形じゃない。私はあなたではないのだから」と言う。
 リリスは自由を求め、サタンと一緒になり、子供(リリン)をもうける。
 リリンは、後の「悪魔」となる。リリスは月の魔女となる。
・アダムはイヴ(エヴァとも言う)を自分の肋骨からもうける。
・リリスはエヴァに知恵の実を食わせ、エヴァを人間にするが
 神の怒りにふれて手足をとられ蛇にされる。
・したがって人間は弱さ故に知恵の実を食べた原罪がある
・楽園(エデン)には、知恵の樹と生命の樹がある。
・ヒトは神が自分に似せた創造物であるため、
 知恵の実と生命の実の両方を食べると神と同等になる事が出来る
・神は人間が生命の樹に近づくのを恐れている。
・人間は神にエデンから追い出され、命の危険がつきまとう地上にいる

これらの登場人物が、エヴァンゲリオンの世界ではキャラクター化されています。
例えば、綾波レイと月のモチーフが多かったり、NERVやゼーレのマークの理由も分ります。
エヴァンゲリオンが何故「福音」なのか、使途の存在は何故なのか。
全26話に及ぶシンジや他のキャラの行動や、使途、エヴァの状態等
すべては誰かによって仕組まれ、その手のひらで進められています。
しかも、複数のキャラが物語の根幹を握るセリフを発しますが
キャラそれぞれが世界の認識に誤解やズレがあるため、セリフを鵜呑みに出来ません。
誰かが登場人物をを欺いているためですが、視聴者まで混乱させています。
(例えば地下のリリスのことをアダムと言うキャラがいますよね)

新世紀エヴァンゲリオンは
それらに気付いた時、面白さが初めて理解できると言う
本当にめんどくせーアニメなんですよ。。
だから、日本人よりも欧米の人の方が、最初から面白いんじゃないでしょうか。
日本人よりはヘブライ聖典に博識でしょうから。

2件のコメント

  1. む、難しすぎてよく分かりなしぇ?ん(>△<;)
    去年、うぃる君と観に行ったー☆ほぼ原作どおりで少し物足りなー。
    でも、ここから話が変わるらしいから、観たいかもです。

  2. 要は、予備知識なしに漠然と見ていると
    何が何だか分からない光景が繰り広げられてしまう可能性が高いのですよ。

    新劇場版は、TV版では葬られたり明示されない重要な設定が再現されるようです。
    こんなに作り直されるアニメは他に類をみないので、
    クオリティの上がり具合を楽しむだけでも良いんじゃないでしょうか。

    たぶん、重要な設定を残しつつ、過去の作品とは視点を変えてくると予想しています。
    「序」ですでにいろいろ設定が変わっているので、
    そこまでしてやるからには、より一層の作り込みを期待しています。