円高で輸出業が困る理由が曖昧すぎる

最近、製造業でドキッなニュースがガンガン流れている。
東芝のHD DVD撤退は大きいニュースだったが、
パイオニアのプラズマテレビパネル撤退や、
三菱と三洋の携帯機器事業撤退、ソニエリのDoCoMo端末撤退?など
業界の大きな再編はまだまだ続いて行くと思われる。
auを引っ張ってきた三洋と、ドコモの老舗のDとSOが消えるなんて。。
パイオニアのプラズマTV、KUROシリーズは業界随一と言われる製品の一つで
価格はともかく画質へのこだわりはバブル期並の豪華さなので、
クオリティ志向のニッチ市場製品も無きゃいけないと思っていただけに残念だ。
(というか、プラズマはもっと評価されるべきだと思う・・・)

一般的に、円高になると輸出業の利益が落ちると言われている。
だから、輸出に依存している日本の経済が落ち込むという事で日経平均も下がる。
(日本の経済は、原料を安く輸入して加工品を高く売ることで潤っている)

理由としては、1ドル120円の時に1ドルの物を売れば120円入ってくるが
1ドル100円の円高になると、1ドルで売ると100円しか入らないからだそうだ。
同じ理由で、逆に輸入業は儲かるから株価は上がる傾向にある。

だが、考えてみてほしい。
海外から輸入している物は、円安のときに値上がりしていないだろうか?
そして、値上がりしても必要なら購入しているはずなのだ。

海外生産に依存しているコンピュータ部品のメモリチップも
円安の煽りを受けるとかなり値段が上がってしまうし、
海外に依存している果物だって値上がりしている。
建築材や紙も、木材は海外輸入だから円安になると値上がりする。

つまり、通貨為替に合わせて現地での価格を変えているということになる。

強烈な円高の時は、輸出業は輸出品の価格を値上げしている。
現地での販売価格は当然上がるのだが、必要ならそれでも買ってもらえる。

リスクは上がるので株価が落ちるのはわかる。
だが単純に為替差分、利益が落ちるとは考えられないのが本当の所だ。