デフラグ

 私のパソコンにWindowsXP SP2を新規インストールしてから、一年が経ちます。
 そういえば一度もデフラグをしていなかったことを思い出し、久しぶりにやりました。
 WindowsXPのファイルシステムは、NTFSというマネージメント機能が有る高機能型のインテリジェントなファイルシステムです。XPが異常終了してもディスクスキャンがでてこないのは、まさしくNTFSであるおかげです。データの安全性に優れるのです。
 世の中には沢山のファイルシステムが有ります。例えば、MacであればHFS+という高機能なファイルシステムを使います。光学ディスクであれば、UFS等が有ります。
 高機能ファイルシステムで大容量なディスクであれば、フラグメンテーション(データ断片化)も起きにくくなります。が、長く使えばこればかりはどうしても起きます。

 現在、PCの性能はHDDに足をひっぱられています。というのも、HDDは外部記憶装置としてはかなり高速なのですが、パソコン内部を流れる電気信号の速度に比べたら遥かに遅いのです。主記憶装置であるメモリバスの速度と比べたらHDDなんてナメクジくらい遅いんです。OSやアプリケーションは、起動時にHDDからプログラムをメモリにロードして動くので、CPUがある程度高速に処理することができます。
 んで、フラグメンテーションを解消することで、ただでさえ遅いHDDを高速化しようというのが、デフラグと呼ばれる行為です。

 デフラグは、毎日使ってて頻繁にするとしても半年に一度くらいでよいものです。また、Windowsの場合はデフラグツールが標準で付いてきますが、これはとりあえずファイルを繋いでフラグメンテーションを無くす事を目的に作られているので、高効率なファイル配置などはしてくれません。
 HDDもディスクなので、外周にあるデータほど高速に読み書きできます。回転角の角速度を考えるとすぐにわかることですね。地球も同じで、自転により赤道付近に住んでいる人は一日に40000km以上も移動しますが、南極点や北極点に居る人は殆ど動きません。つまり、アクセスが高速な外周に、読み書き頻度の高いデータを配置すれば高速化が見込めるわけです。

 そういった様々な観点から高速、高効率を目指してデフラグするツールが市販されています。デモ版もありますので、一度試してみてはいかがでしょうか。でも、デフラグは本当にフラグメンテーションがひどい時しかしてはいけません。パソコンの調子がおかしい時にデフラグする阿呆がいますが、デフラグはシステムの診断修復方法ではありません。むしろ調子がおかしい時にやると、データを破壊する恐れがあります。調子がおかしかったら、OSを素直にクリーンインストールしましょう。特にWindowsは、使用していると自動的に壊れていくOSなのである程度使うと必ず再インストールする羽目になります。