インプット不足

アウトプットに追われる日々を過ごしていると、人としての成長が鈍化し、知識やスキルの引き出しは減少し、生きるのが辛くなってくる。

インプットする暇がないからだ。

人は、歳と共に肉体も魂も変化する。それは20代までは成長と呼べる変化だが、30代以降は失う変化も大きい。新しいことができるようになる一方、今までできていた事ができなくなる。

40代、50代は更にそうなるのだと、30半ばを過ぎたあたりで実感しはじめる。

時間は不可逆だ。歳を重ねるということは、下りエスカレーターを流れに逆らって登っているようなもの。きちんと歩み続けないと、どんどん落ちていく。肉体や脳がそういう造りなっているのだから仕方がない。

仕事、家庭、その他のあらゆる「やらなきゃいけない事」に囲まれると、1日の殆どの時間を奪われてしまい、食う・寝るくらいしかできなくなる。

可処分所得になぞらえ、可処分時間とでも言おうか。

総合職など元々仕事が忙しい人が家事や子育てをやりだすと、大多数はこうなってしまい、人としての魅力はどんどん薄れてゆく。

一時的であれ、脱出するには仕事を諦めないといけない。(使える手は何でも使う貪欲さも必要。コダワリや恥といったものに囚われると時間も金も失う)

これ、よく言われる女性の働きにくさというやつと同じかなと思う。男性が仕事以外を何よりも優先できない限り、女性の働きにくい社会が続くのだ。

もちろん、男は稼がなければいけないとか、仕事にストイックであるべきという考え方を社会から無くさなければ実現できない。そんな男性がモテなければ、誰もなりたいと思わないからだ。

ところが多様性というものは個々人の価値観すら尊重する。いろんな男性がいるように、女性側の価値観も様々なのでそう簡単な話ではない。