私の仕事はプログラマだが、製造業だけあってカメラを使うことが多い。装置作業やドキュメント作成、会議の議事録に写真を使うと楽なのだ。セキュリティが甘かった時代は、自らのケータイカメラを使う人もいたが、現在は職場の備品を使うよう徹底されている。(あたりまえだ)
職場のカメラは富士フイルムのFinePix。2007年製と古く、日々使用され何度も落下事故に遭い、見た目はボロボロ、まさに満身創痍である。
このカメラ、見れば見るほど懐古心をくすぐられる。
■画素数は900万画素 (9Mピクセル)
当時のハイエンドである。今は1500~2000万画素くらいが主流。
■メディア:xDピクチャーカード or SDカード
xDなんて今の若い人知らないよ!USBカードリーダでも未対応が多いオワコンメディアである。それはそうと、今回カメラをまじまじと見ていたら今まで誰も知らなかった事実に気が付いた。このカメラ、SDカードも使えるのだ。コンパチリーダが搭載されていた。無理にxDを使う必要はもうない。
■バッテリー:ニッケル水素の単三 x 2
世界中で手に入る単三電池で動かせるカメラは確かに需要があった。ニッケル水素電池の充放電機能まで付いている。すごい。
■マクロ撮影・赤目防止機能
基本的な機能は抑えている。これらはフィルム時代のコンパクトカメラで進化した機能である。赤目防止は赤目現象を抑えるが、これは主にフラッシュ撮影で起こる。つまりフラッシュを多用するような、詳しくないユーザのために生まれ進化した機能だ。
■動画
当然AVIコンテナで、コーデックはMotion JPEG。MPEG、ましてやH.264などではない。時代遅れ感があるが、Motion JPEGはJPEG静止画のアニメーションなので、編集しやすいなどメリットがないわけではない。
■赤外線通信機能(IrDA)
かつての時代を象徴する機能。赤外線通信ポートを見たことがあるだろうか。今でも一部のAndroidには付いているが、昔のパソコン・ケータイ・PDAに必ずついており、ポートを近づけ向かい合わせにするとデータの転送ができた。デジカメの場合は写真を撮ってすぐ転送でき便利だが、いかんせん速度が遅いためメガバイト以上の転送は向いていない。今主流であるBluetooth(電波)と違って通信相手を目視できるのは、セキュリティ上のメリットがあった。最近のカメラは写真のデータサイズが増えたことから無線LANが搭載されている。
そういえば、今では様々な近距離通信規格があるが、正直「使える」のはAppleのAirDropくらいではないだろうか。Apple専用規格でAndroidやWindowsでは使えないが、非常に高速である。Bluetoothだけでもファイル転送はできるが大変遅い。近距離高速転送規格の統一が望まれる。SONYのTransferJetなんかはダメだろうか。
■操作音がうるさい
FinePixをいじったことがある人ならわかるだろうが、電源オンでポピ!ボタン操作でピピ!オートフォーカスでピピッ!シャッターでカシャ!とやたらうるさい。もちろん設定で消せるが、電池を抜いて放っておくとリセットされてしまうナメた仕様である。
暗いところに弱い
ISOは400が実用限界で、最高800。
ちょっと暗ければすぐブレる、フォーカスが合わない。つらい。
今どきのスマホカメラがどんだけ画質がいいか思い知らされる。