あの花

不安や悩みはある程度行動してみたら解消された。
もっとも、今後の継続的な行動が重要だとは分かっているが。
30歳を目前に、自分なにやっとんだまったく、と思う。
不出来な自分は沢山苦労しないといかんと思うが、
この山と谷を短いサイクルで繰り返すと心の平穏のために図太くなりそう。
人の発達(成長)は一生続くが、年齢期間ごとにクリアしなければならない発達課題があるそうだ。
発達課題をクリアしないまま歳を取ると次の課題もクリアできないため、
一生現実から逃げ回る子供のような人間になるそうだ。

ところで、今期放送中のアニメに
あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。
というオリジナル作品(原作=アニメ)がある。
今流行の萌えもなく、つまらん日常を描くわけでもなく、アクションもない。

個人的に非常に面白い作品なので、紹介する。

幼い頃の仲良しグループが、一人の女の子の死をきっかけに、解散した。
時が経ち、高校生となった主人公の前に突如、成長した姿で幽霊として現れる。
心も離れ離れになっていた仲良しグループは、ゆっくりと集まり始める・・・
毎日が新鮮に感じる青春の作品である。

舞台は秩父であり、山に囲まれて都市部から離れたパッとしない土地である。
そこから、視野がまだ広くない高校生の考える閉塞感や地元感を演出している。
また、視聴者に間や温度を読ませる作りになっており、背筋がゾクッとする。

舞台背景はリアリティを重視しているとみられ、背景画は実在の場所である。
現実の食品が実際のパッケージと名前で描かれたり
実在のサービス名も登場するあたり、登録商標をわざと取り入れている。
その年代で流行った実在の芸人ネタ、ゲームソフトが登場する。

このリアリティさが視聴者の感情移入度を底上げするわけだが、
主人公が高校生なので、高校生以上でないと薄いかもしれない。
それでもストーリー自体が怖くないホラーと友情を描く奇抜なものであり、
誰でも楽しめると思う。

もし興味があれば、DVD/BDなど借りて見てみて欲しい。
私は2話目からずるずるっと引き込まれてしまった。