原発の情報公開が、
遅いだの、専門用語が多くて分からないだの
苦情が相次いでいるそうだが…
地元の方は絶対そう思うはずなので致し方ない。
元々原発について知識や意識があるだろうし、
その中の一部の人は普段から万一を覚悟しているだろう。
しかしそれ以外で苦情を出している人
果たして傾聴力には問題がないのだろうか。
また普段からの原発への意識が低いのではないのかと。
日本に原発が多く建てられた一番の理由は
国民の原発に対する意識が低く、一部の反対者だけでは
行政に響かないからだと言われている。
(組織の利益を優先する考え方(公共の福祉)だと、
地元の反対は、一部の少数意見に過ぎないと見られる)
個人的には今回の事故や情報公開は、比較的速かった方だと思う。
今までに比べるとリアルタイムに近い速さだ。
何かが起きれば15分から30分以内にアクションしていた。
現場の情報を上層部が知るのはリアルタイムではないし、
絶対に正しい情報でないと公開できないから何度も確認する必要がある。
何もかも全てを公開し、いたずらに不安を煽れば二次災害が起きかねない。
そのリスクとベネフィットのバランスを守るのも公開の責任だ。
そう考えれば、実際には重大事故ほど公開が遅れてしまうのが普通だ。
何よりも現場は、「安全」が最優先であることは言うまでもなく
そんな中で多少とはいえ被曝しながらも報告がされ続けていたわけだ。
見えない恐怖と闘いながら目の前で起きた突発的な事故を正しく迅速に。
福島第一原発で施設の外壁が吹き飛んだ映像がテレビでいち早く流れたが
それを見て不安にならない人は居ない。衝撃的だ。
しかし、それが何故起きたか、どうすればいいのかは不明で放送されない。
予想や憶測ばかり「可能性」という言葉で濁されながら放送される。
正しい情報が集まるまで待たずに映像を公開する利点は何だろうか。
むしろ、情報の遅れや混乱が酷いのは停電情報である。
輪番停電の可能性は12日からされていたが、
結局最終的な具体的情報は13日の夜だった。
また、後だしじゃんけんのような情報を細切れに出してくる。
停電は困るが、顧客は自分の変電所など知らず
状況と情報の噛み砕きができないのだから
やるならやる、やらないならやらないでしっかり決めて欲しい。
当然、できうる限り止めてはならないという前提は分かっているが
それも含めて先に言うべきだっただろう。
ところで、逆に問いたくなるのだが
会社勤めの人は、休み中も自主的に安否報告をしただろうか?
地震の起きた金曜日に、会社からの確認を待たず自分から試みただろうか。
SECOMの安否確認システムもサーバが一時落ちた(これはまずい)。
電話も使えない。停電するかもしれない。
しかし携帯電話でもデータ通信やメールは優先的に回線が確保される。
日頃から上司や同僚には伝えておくってもんだろう。