カメラの仕組み:絞り編

カメラの仕組みを解説する事で勉強しようという試み。

『絞り』

そもそも、レンズを使うカメラとは、
周囲の光をレンズでかき集めて初めて、
カメラ内部に結像することができる。

レンズで光を集める、という所がキモ。
(ピンホールカメラと原理差である)

光の入り口の径(レンズ径)全体で受け止めた光を、
フィルム上の一点に集中させて像を作る。
太陽の光を虫眼鏡で集めて紙を焦がすのと同じ事をする。
(カメラでそのまま太陽を撮ると焦げる)
なので、「レンズ径の大きさを変えて光全体の量を減らす」
という手段が使える。これが絞り。

絞り
カメラのレンズに仕込まれた羽で、
口径を変化させて光の量を調節する。

F値
焦点距離を口径で割った値。
口径が大きかったり、焦点距離が短ければ、F値は小さくなる。
つまりフィルム面に当たる光の量が多ければF値は小さくなる。

絞り羽で作る口径の面積で光の量を調節するが、
光の量を1/2にしようとすると、面積は1/√2となる。

なので、F値は√2 (約1.4)の累乗(冪乗)で段階づけられる。
1/1.4/2/2.8/4/5.6/8/11/16/22/32
→ 1/√2ずつ口径が小さくなる →
 → 明るさは1/2になる →
機種により、1/2段階や1/3段階でも設定できる。
この段階による単位表現を、”Av”という。

コンパクトデジタルカメラはCCD(フィルム)が7mm以下と小さいため、
焦点距離が驚異的な短さになっている。
従ってレンズ口径が2?3cmと小さいながら、明るいF2.8の製品もある。
(しかし焦点距離が短いため、ボケにくいF2.8となる)
例えば、私の持っているDimage Xtという機種のレンズは、
F2.8?3.6 f=5.7?17.1mm(35mm換算:37?111mm)である。