メガネはアクセ

新しいメガネが欲しい。
まだ買うつもりはないが、気になってきた。

メガネはアクセ。
人相が大幅に変わってしまうし、
髪の色や化粧もメガネを考慮しなければならない。
メガネは実用品でもある。
目の健康やストレスに直結するし、
障害保険でも、メガネの損傷は怪我と同様に扱われる。

昔に比べると、今はメガネが安い。
品質の良い物を、海外で安く作れるようになったとか、
企業努力で人件費を落としたとか、色々あるのだろう。

こと、企業努力に繋がった部分にクーレンズやzoffの進出があげられる。
5千円から買える衝撃的な価格に、業界の競争を促したからだ。
古参のメガネトップ・メガネストアー・メガネスーパーは、
高くていい物を売っているとは限らないことに注意したい。
単に競争していなかっただけだ。

ぶっちゃけ、実用品は新品で安ければ売れる。品質やブランドは関係ない。
ただしメガネはアクセなので、素材品質よりデザインが重視される。
つまり、デザインが良くて安い新品なら、実は粗悪品だろうが売れる。
(壊れたらまた新しく買えばいいと思わせる値段なのも一因)

ただ、メガネの価格はフレームとレンズの加工料と、調整料。
つまりパーツ代ではなく、技術料が大半だ。
初めてメガネを買う人で、これがどういう事か分かる人はいない。
内訳にも載らない。だからちょっと説明する。

メガネは光学機器であり、取り扱いには高度な物理知識が必要で、
まったく簡単な物ではない。高いカメラや天体望遠鏡と同じ類いと考えればいい。

まず、部品の話。

最近の激安メガネは、フレームが中国製だ。
が、レンズまで中国メーカ製となるとかなり粗悪になってしまう。
使えるか使えないかという話ならば 使えるわけだが、
例えばコーティングが剥げ易いだとか、素材が安い従来品で分厚いとか、
面の加工精度が悪く歪むとか、レンズの収差が強いとか。
有名な小売で中国メーカのレンズなぞ見かけないが、注意を払うべき。

レンズの素材開発と加工は本当に難しいので、まだ国産が良い。
国産は高価な印象があるが、10年前に比べるともの凄く安くなった。
先に述べたクーレンズでも、Nikonのレンズを採用している。
Nikonの割に激安に感じるが、同一商品大量仕入れによるコストダウンだそうだ。

ただしフレームは、中国製でも加工精度や技術が上がってきており、
国産ブランドに拮抗するような、ずいぶん良い物もあるため、かなり浸透している。
低価格コーナーに置いてない眼鏡店は無いと思う。
価格だけで言うなら中国製フレームはタダ同然といわれている。
(クーレンズなどは、フレームよりレンズで頑張っているのだろう)
ちなみに粗悪かどうかは、使ううちに長期的に調整して初めて分かる。
粗悪品は、塗装が剥げたり、変形したり、蝶つがいが壊れるのだ。
また粗悪とまではいかなくても、重量があったり、比較して分かる部分もある。
だからフレームはデザインだけで選ぶと後悔する。

部品はココまで。次に調整についての話。

さっきから調整、調整と言っているが、本当は調製と書く。
メガネ選びから、アドバイス、フッティング、加工までを調製と言う。
フッティングはフレームを無理なく顔に一体化させるための加工だ。
これがまた難しくて、人は左右が非対称に出来ている。
右と左で、耳の高さ、目の中心位置が違うし、変化し続ける。
よくあるフッティングのミスは鼻パッドの角度。
痛くなってきて調整してもらった人は沢山いるだろう。
このように、どこかで間違えると、体に直接害を与えてしまう。

また、メガネのレンズの傾き具合とか、
フレームの腕の角度、圧力など、全てをユーザ毎に調整する。

メガネは工業製品の売りっぱなし、買いっぱなしでは済まない。
信頼できる店で買わないとアフターサービスが受けられなくなる。
1年程度もてば、という判断基準はやめたほうがいいだろう。
それなら眼科に見てもらえる分、使い捨てのコンタクトレンズが良い。

メガネは、価格と質が比例することが多いように感じる。
個人的な妄想と偏見に基づいて言わせてもらえば、常に使う場合、
2万円以上のメガネなら、ブツはとりあえず安心のよ?な気がする。
あとは、どれだけ調製がうまくできるか、にかかっている。

眼鏡は調製が大事だから、時計店で扱うのだろうなぁ。