朝は除雪車に揺さぶられて起こされた。
旅館の前を除雪車が通るとものすごく揺れるのだ。
信濃町は長野であるが、新潟並みの豪雪地帯である。
野尻湖でワカサギ釣った。
屋形船で釣った。
釣れたのはワカサギだった。
何故かヒメマスも釣れまくってしまった。
今年のワカサギはデカイな。
昨年度よりは少ない釣果だったが
ツブがデカかった。
帰り、あまりに眠いので姨捨SAで仮眠した。ここ景色良いんだよね。
おばすておばすてー。うばすてーおばすてー。
昔、公家の間ではオワツテの名月が憧れだったそうな。
小長谷が、オハツセ、オワツテ、オワステ、姨捨となったらしい。
今でもその美しい景色と名月、棚田は観光名所となっている。
更に鉄道に関しては、日本三大車窓であり、なんとスイッチバックが残っている。
千曲から川中島、飯山の方まで見える。
姨捨の物語は、続きをどうぞ。
姨捨山(おばすてやま)
昔、年寄りが嫌いな殿様がいた。
殿様は、年寄りを家に住まわせる事を禁じていた。
どうするのかと言うと、年寄りを深い山奥に捨ててくるのである。
それは何年もの長い間行われてきたため、
この国では当たり前の事で、特に皆深くは考えず儀式的に行われていた。
ある若者の母親が年寄りとされる年齢になり、山に捨ててくる事にした。
若者は母親を背負い、真っ暗な山道をひたすら進んだ。
何故か時折、母親が木の枝を折っては投げ捨てていた事に気付いたが
若者は母親を捨てる事が恐ろしくて気にも留めなかった。
山奥も山奥の、川岸に着いた。
ここまでくればもう、お年寄り一人では帰れないだろう。
ところが、いざ帰ろうとすると帰り道が解らない。
仕方なく川岸に引き返したところ、母親はこう言った。
「お前が道に迷わぬよう、木の枝を目印に置いてきた。
私の事は気にせずに、気をつけてお帰り」
若者は母親の愛情に泣き崩れ、律に背いて家でかくまう事にした。
隣国の殿様から、殿様に通達が来た。
「灰で縄を編んでみろ。できなければ攻め滅ぼす」
殿様は大変焦り、家臣にも相談したが誰も方法を知らない。
国中におふれを出すことになった。
若者はその事を母親に告げると、母親はこう言った。
「そんなの簡単だ。塩水に浸した縄を網にのせて燃やしてみろ」
すると、なんと灰でできた縄になった。
若者は殿様に献上したところ殿様は大変喜び、隣国の殿様に突き出した。
すると今度は、こんな通達が来た
「この玉に空いている曲がりくねった細い穴の中に、糸を通してみよ」
殿様はまた国中におふれを出し、若者は母親に聞いた。
「雑作も無い。穴の片方に蜂蜜を塗り、糸を括り付けた蟻を反対側から通せ」
出来上がった玉を見た隣国の殿様は
知恵のある国には勝てないと、宣戦布告を取り下げた。
殿様は大変喜び、若者に何でも褒美を渡すと言った。
若者は、全て家に匿っている年寄りの母から教わったのだと白状し、
捨てるのは勘弁してくれとお願いした。
殿様は、年寄りの知恵は国の利益につながると考え直し、
年寄りを家に住まわす事を禁じるのをやめた。