子供に喜ばれる仕事をしたいと思った事@図工の教科書

子供は、常に大人に対して劣等感を感じているものだ。
経済的にも権力的にも、絶対の劣等感だ。
もし感じていないのだとしたら、
周囲の大人は子供に対して自由にさせすぎているという事だろう。
(例えば欲しいものは買い与えたりするなどだ)

子供は許可された行動を逸脱してはならない。
その反面、失敗をしても必要以上に責任を問われないという利点がある。
失敗しても生活が出来なくなる事はない。
失敗は誰でもするもの※だし、子供であれば仕方がないからだ。

そんな状況にいる子供達の気持ちは、子供でなければ分らない。
だから自分が子供だった頃の考え方をずっと持っていれば
子供にウケる仕事が出来るんじゃないかと思っていた事があった。

小学校の図工の教科書に、木製のオモチャを作っている人の
インタビューが載っていたことがある。
「よく、お前は遊んでお金貰えるんだからいいよな、と友人に言われます」
彼は、子供に喜ばれる仕事をしていることに、誇りを持っていた。
また、子供の想像力をとても意識していた。
大人になると、良識と言う線で想像力と妄想力は分けて考えなくてはならないが
子供は善くも悪くも想像力なのだ。子供は自由と言われる所以かもしれない。

彼のインタビューをみた時に、子供の気持ちは子供ならわかるじゃん。
と安直な考えを持ってしまい、子供であった自分に大してこう暗示をかけた。

「ずっと子供の考え方を忘れないようにしたい」

今では、たまに社会人失格と言われる。
どうやら何かをしくじったようだ。

※失敗は誰でもするもの
余談だが、大人でも失敗するのだから最初の失敗は誰でも許されるべきだ。
「まずはやってみろ。失敗したら直せばいい。しかしその次はあると思うな」
というアメリカ的な流儀は社会を成長させると考えている。
出来る人は残り、出来ない人は残れず別の仕事で活躍する、という流れを作る。