私は、今社会人として生きています。
しかし「技術派遣」という立場にいて、客先(仕事をしている場所)では正社員ではありません。
派遣元の会社の正社員ではあるのですが、派遣は所詮派遣なのです。
簡単に言うと、実際に自分の働く環境においては弱い立場にあるということです。
弱い立場と言う表現は、色々な意味があります。
例えば、立場の優位性を押し出すお客さんがいらっしゃったり
仕事の内容がバイトやパート、一般職と同じになる傾向があります。
客先によっては、完全に協力会社社員(派遣や常駐)だけで隔離されることもあります。
これらの環境は客先によって、とても大きな差があります。
今、私が勤めている客先はかなり緩く、絶対的に足りない正社員技術者の穴埋めを協力会社で補っているので、特に上記のような立場の違いを感じることはそうそうありません。まだ配属されて一年経っていなくても、客先(職場)の客先に出向いて、製品仕様をかためて設計もします。その時使う名刺は、客先(職場)の名刺です。(たまーに相手が同じ派遣会社の人だったりするのが面白いところです)
会社によっては、正社員が20人程度で、300人の協力会社社員が事業を動かしているというケースもよくあります。(一応断っておきますが工場やラインではなく、営業やプロジェクトマネージメント・設計の仕事です)
そして、これが決まるのは「運」であり、本人の努力でどうにかなるものではありません。
長く派遣にいて間接社員さんと仲良くなっておけば、派遣先を変えるときに自分の意向に沿う形にすることもできますが、特に新卒で派遣に入った怖いもの知らずの人の場合は、完全に「運」です。
そういった不確定要素を嫌う人が多いのも事実で、入社したら組織(会社)におんぶにだっこできると考えている甘えん坊さんはやっていけません。
こういった状況を踏まえて、私の仕事に対する考え方があるのですが
私にだって、仕事をする理由が一応はあります。
一番は、興味のある分野で生きて能力をつけたい、ということ。
なんでわざわざ不得意な分野で力をつけていかなければならないのかは理解できません。就職したら希望と違うところに配属されたというのは、よくあることです。それで納得しているなら良いのですが、納得していないのに働いている人はよく平気だなぁと思います。自分に嘘ついてるし。
次は、お金を稼いで食っていくため。
これはとても重要です。お金がないと生きていけません。それに、お金が全然無い人がお金を増やすことは、特殊なことをしない限りできません。大富豪と言うトランプゲームやモノポリーを思い出してください。また、恋愛だってお金で破綻することもあるでしょう。こういう言い方は好きじゃないんですが、まともな生活ができずにお互い呆れ返って相手に飽きることが容易に想像できますよね。
そんな感じなので、別に何処の会社に所属したとしても、好きなことができりゃいいんです。
んで、私は派遣と言う立場を知っているにもかかわらず、なんかムカつくのでそれに準じた行動をしません。例えば、恐縮せずに自分を思い切り前面に出してドカドカ介入していきますし、言いたいことも言います。同じ年齢の正社員さんよりずっと出しゃばったマネをしているかもしれません。スウェットで出社とか。
私の(客先の)上司は、私に仕事をポンと渡したら、それにはノータッチな人です。
なので、私がそれに設計するに当たって、こういうことをした方が良いでしょうか等と質問すると
何で俺に聞くわけ!?と怒るわけですよ。
なので、私は上司が以前作ったものを漁ったり、(Mac技術者なので)アップルのメーリングリストやデベロッパーズサイト、FreeBSDのサイトを使って、どうするのが最適な方法なのかを模索しつつ成果物を出すわけです。全部英語やドイツ語なのがつらいところですが。
そうやって、上司は私を育ててくれているんです(たぶんそうだと思わないとやっていけません)。
でも、そのことに気づかなかったら、ただ何も教えてくれない上司にしか見えません。
これはプラス思考での自己啓発かもしれません。
私が今欲しいのは、海外の会社でも通用する技術力と、マネージメント能力、お金を動かす力。
それを得るために働いているんです。
今やっていることは、後に続いていく力です。
今メシを食うためだけに、後々役に立たない仕事はしたくないのです。贅沢でしょうか。
色々な仕事をして、様々な体験をして、視野を広げるのはすごく良いことだと思います。
それは否定しません。羨ましく思うくらいです。
でも私には寄り道をする暇は無いんです。
だからカゴメのトマトジュースがすきなんですよ。
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