首都圏は共通語を話さない

首都圏の人は「首都圏方言」「東京方言」などを話しており
「共通語」とは違う言葉遣いをしています。
(マスコミで共通語が流れるのは、NHKのニュースくらいです)

私は西関東方言と首都圏方言を混ぜた話し方をします。
首都圏方言は、東京方言と違い共通語寄りな発音になります。

「六十円」の発音比較…
 東京方言:ろ↑く→じゅ↓う↓え↓ん↓
 首都圏方言:ろ↓く↑じゅ↑う↑え↑ん↓

「読み上げる」の発音比較…
 東京方言:読↓み↑上↑げ↑る↑
 首都圏方言:読↓み↑上↑げ↑る↓

■首都圏方言
首都圏方言は、東京方言・西関東方言・東関東方言が混ざり合い
関東の若者言葉として定着しており、殆どの人が話します。

東京方言を含みますが、ジュをジに潰したり、ディをデと変化しません。
※東京方言ではゲージュツの発音が無く、ゲージツに変化します。
ただし、「ひ」と「し」の発音が混同される点は同様です。
布団を敷く → 布団をひく
渋谷 → 日比谷 シビヤ
七 → ひち

また、東京方言に特徴的な「う」で終わる語尾も使われます。
「疲れただろう」「さあ行こう」

口語としての敬語は、「です」「ます」の丁寧語を用いる。
東京方言では一般的な「ございます」「ください」「なさる」の山手言葉は殆ど使われない。
「ありがとうございます」「ごめんください」といった慣用句的な使用にとどまる。

「形容詞+です」で、一つの形容詞として扱うのも首都圏方言の特徴。
「知りません」→「知らないです」
形容動詞バージョンもある。
「危ないので」→「危ないですから」

発音としては、他地域に比べると母音の無声化が著しく進んでいます。
母音の無声化とは、その通り母音を省略して子音だけで発音することです。
ピッチの低い発音で、無声子音の母音によくあらわれますが、
近畿地方や中国地方の方言ではあらわれません。
例えば、「??で↑す↓」の「す」は、ピッチが低いため無声化します。
声帯を鳴らさず、歯と舌の間を通り抜ける空気だけで発音しています。
関西風に発音した「??で↓す↑」の「す」は声帯を使うため母音の無性化はおこりません。
「月(ツ↓キ↑)」の「ツ」
「菊(キ↓ク↑)」の「キ」
「尿瓶(シ↓ビ↑ン↑)」の「シ」

【特徴的な言葉】の例
割り込み→よこはいり
鬱陶しい→うざい
違った→違かった
キレイじゃない→キレイくない
好きじゃない→好きくない(形容動詞の形容詞的活用。誤用)
?みたいに→ ?みたく(形容詞以外の形容詞的活用。誤用)

■西関東方言
西関東方言は首都圏方言の元となった方言の一つで、
特徴は共通して含まれます。
群馬一部、埼玉、東京西部、神奈川、千葉西部、栃木南部。
関東ではありませんが、山梨の東部(大月など)、北海道でも使われます。
アクセントは東京式、単語自体は共通語に沿っているので
初めて聞いても、意味が通じないことは少ないでしょう。

首都圏方言に特徴的な話し方として、
意思・勧誘・推量に「?べ」「?だべ」を使います。
「行くべ」「今のうちに逃げるべ」「それ食べたべ」

言葉の最後の母音が変化します。
(ドラゴンボールの悟空の話し方)
「あい」→「ぇー」 うまい→うめぇ
「おい」→「ぇー」 おもしろい→おもしれぇ
「うい」→「いぃ」 かるい→かりぃ

「ら抜き言葉」が多いです。
【基礎編】
食べられる → 食べれる
【応用編】
やるから → やんから、やっから
するから → すんから、すっから

【共通語→西関東方言】の例
来る→きる
来ない→きない / きねぇ
暑い→あちい
やらない→やんねぇ
だるい→だりぃ
そうなのか→そうなんか
片づけます→片します
不味い→まじぃ

■東関東方言
茨城弁と栃木弁など、東北弁の特徴を残しています。
昔のテレビとかで田舎者が登場した時の話し言葉として有名で
群馬、栃木、茨城、千葉の一部、埼玉の一部、福島南部で話されます。
吉幾三の「オラ東京さ行ぐだ」は東関東方言です。
ドラゴンボールの悟空の妻チチも東関東方言かな。
「?っぺ」という言い回しが特徴的。「かっぺ言葉」とも言われる。
?へ、?に → ?さ
?より → ?よか