今更だが、今年は8月の盆休みを9日間とった。
明けてみれば曜日感覚が完全になくなってしまい、燃えるゴミの日を忘れる体たらくである。たまの長期休みもいいものだ。
この休み中、いろいろあった。主に医療関係で。
あと秩父の武甲山に登った。グルッと縦走したのでえらい疲れたが、その後筋肉体操していたら、アベレージ体重が2キロ落ちる程度には筋肉量が回復した。
7月に受けた人間ドックの結果が休み初日に届く。オールA判定。
齢35で日々あれだけ酒飲んで不摂生して、オールAとは何事だ!と嫁に憤慨される。普通は何か出るもんね。
二日目から実家に帰って猛暑の中洗車したら、熱中症っぽくなり、次の日肩の痛みに襲われた。脱水からくる筋肉痛かも?と気にしなかったが、2日後も治らないので心配になり医者に行くことにした。
夕飯の席で酒を飲みながらそんなことをつぶやくと、「ついでにホクロもとったら」と両親に言われた。私は眉間に大きなほくろがあり、ひたいにも成長中のそれがあった。嫁も「ちょっと心配」という。確かに、5mmを超える立体的な腫瘍なので洗顔や普段気にならないわけではなかった。
そこで突然「あと睡眠時無呼吸症候群も診てもらった方がいい」と嫁が言った。私のイビキが激しいのは、身近な人なら知っているだろう。ここ10年ほど前から呼吸停止が頻発しているらしい。びっくりして計ってみたら2分ほど止まっているとのこと。びっくりした割には2分間もよく放っておいたもんだが。
そんなわけで、
- 肩首の痛み
- ホクロ
- 睡眠時無呼吸症候群
の3つの問題を片付けるために医者に行くことになった。
上尾の中央病院に電話すると、数か月先まで予約で埋まっているとのことで、個人の医院を探し、直ぐ検査できるとのことで向かった。上尾は医院が多い。
睡眠時無呼吸症候群は耳鼻科で診てくれた。その夜に検査機器を付けて、自宅で検査。
次の日検査機器を返却、次の日に結果を聞く、計3回の通院が必要だった。
医者「症状はあるが、軽度なので保険が使えないな。経過観察しよう」
肩首の痛みとホクロについては、家から車で少しいったところに個人医院があり、そこで診てもらうことにした。建物は凄まじく古いが患者が多く、評判良く、外科・整形外科・形成外科をやっているので、丁度良かった。ちなみに形成外科とは、傷痕や火傷痕などの見た目を良くする治療する分野。ホクロの切除はこれにあたる。よくある美容整形はこの一つである。
肩首の痛みは、レントゲンを撮り、あちこち医師に押され、問題ないことが分かった。変な姿勢で洗車して筋肉痛になったんだろうということになり、首を10kgで吊り、帰りにヒサミツのモーラステープをもらうと、その後2日で治った。モーラステープは、臭くないしスゴい。
さてホクロであるが、肩の痛みと同時に診てもらった。すぐ手術の話になるのかなと思ったら、次の日曜に大学から形成外科の先生が来るから、その日に改めて手術しましょうということになった。
日曜の再診、念のために風呂に入ってから行くことにした。
大学の先生にホクロを見せると、「なるほど、これは大きいね。じゃあ取っちゃいましょう」と気軽に言う。ここは古びた医院で、レーザーとか最新の設備なんてものはない。
なにしろ大きいホクロなので、切除して病理検査にかけること、切り口はホクロの周囲および、くりぬきに必要な1本の大きめの線となるが、これはシワに沿って切るので、早ければ半年、長くても2年以内に馴染んでしまうこと、くりぬいたところは凹むので、周りの皮膚を引っ張って縫合することになることを説明された。しかしほくろが目の近くだから、引っ張る方向を間違えると人相が変わってしまう、縫ってみてどうするか決めたい、そこは任せてほしいという。
手術の経験などないのでよくわからんが、経験豊富な形成外科の先生だろうから、お任せすることにした。
特に着替える事もなく、手術室に連れていかれ、台の上に寝る。目の前には蜂の巣状の無影灯。電気メスの板をお腹に貼った。感電するといけないから、と看護師から説明を受けたが、どう見ても電気メスの電極である。
医者が手術室に入ってきた。顔に穴の開いた被せられ、ホクロの周囲に麻酔をされた。針はとても痛かったが、直後に「効いてますか?」と聞かれ何のことかよくわからず「今触ってますよー」と看護師に言われて初めて感覚がないことに気づいた。注射器から漏れ出た麻酔液が目に流れ込んだが何もできず。
「眉間をしかめてもらえますか」と言われ、こまり顔をすると「そうそう」と切開を開始、どうやってか分からないがスッポリくりぬかれた。切開中に出てきた血がまた目に流れ込んできて、視界が赤くなった。
医者が「止血」というと、看護師が寄り添い、電気メスでジュージュー焼いていく。肉を焼けば臭いが立つ。髪の毛が焦げたときの臭いと同じで、ちょっと気持ち悪かった。「はい、これがホクロです」取り除いたホクロをピンセットでつまみ、目の前で見せられる。無影灯の陰でよく見えなかったが、BB弾を2回りほど大きくした球状のものがそこにあった。ずいぶん深くくりぬいたな。
さて縫合である。傷痕を残さないために、使用する糸は大変細いと説明されていたが、5-0、6-0などと発音していた。後で抜糸した時に見てみたが、細すぎて丸まり虫のようにコロコロしていた。
無事に終わり、ガーゼを当てて絆創膏をはられた。
受付で待っていると、先ほどの看護師が来て細かい説明が始まった。
明日また来ること。費用の細かい計算は明日になること。今日は前金として1万円あずからせてもらうこと。今日は傷口を絶対に濡らさないこと。1週間は抗生物質を飲み続けること。。
…そういえば、手術代いくらになるんだべ。保険はきくのか…?事前にまったく話をしなかったことに気づいた。いきなり20万円請求されても現金で払える準備はしてあったが。( ˘•ω•˘ ).。oஇ
次の日は仕事だったが午前半休をとり再診。
領収書を見ると全部保険適用されていた。2箇所とったので手術代その他で7000点(7万円)を超えていたが、3割負担の2万円で済んだ。手術コードを見ると「K005-1,2 皮膚、皮下腫瘍摘出手術」というもので、切るサイズによってコードと点数が違うようだ。
すき屋で牛丼を食いながら、そういえばこれ、共済(医療保険)使えるんじゃね?と思い、窓口に電話してみた。窓口と言っても、自分の労組の事務所にいる書記さんで付き合いは長い。
「共済センターに確認したところ、出るそうです。今回は5万円以下なので領収書があれば診断書不要です。請求書類を本日中に送っておきます」
特定の組織専用の共済は、個々に判断されるため緩いというか、特定の疾患や手術でなくてもお金がでることがある。何よりも問い合わせてみるのが一番だという事だった。