思い出の中の景色

私は今年で33なんですが
実家が転勤族で、大学の時から家を出て、今の仕事も転勤族なので
住所を何度も変えているんです。
出身地も神奈川と言っていますが、一番長く住んだのが神奈川というだけ。
引っ越しが好きというわけではないんですけどね。
住んだことのある土地は、土地勘もあるし、鮮明な思い出があります。

街というものは人が住んで徐々に変化していく生き物なので
当然ながら昔と今では色々変わっているものです。
田んぼや畑が消え、造成されて、駐車場や一軒家になっていたり。
ヨーカドーやマクドが消えて建物だけ残っていたり。
新しい道ができていたり。

しかし、昔住んでたアパートや、よく食べた定食屋が無くなってたり
いつも使ってた駅の周りが再開発で完全に様変わりしていることもあり。
Googleストリートビューで眺めてしんみりしながら
夏影を聴いたりしています。
私はよく写真を撮るので、昔に撮ったそれと比較してみたり。

ちょっと中二病っぽいけど

思い出は自分の中にしかなくて
思い出の中の景色も、今ここに住んでいる人にとっては
ああ、以前そうだったかもしれないなあ、程度のものであるのだ。
そして最近はじめてそこに行った誰かにとっては
今の景色がありのままその土地のイメージになり
思い出となって消化され、
その思い出もまた、私の思い出と同じ運命を辿るのだ

でも、過去を共有した友人の思い出にある景色も
俺のそれと同じはずだから
そんな友人とは、きっとまた、おいしくお酒を飲めると思うのだ。