「コンピュータユーザーは今、かつてないほどに、ネット上の脅威から身を守る正しい対策を取る必要に迫られている」

セキュリティの事など一度も考えずに、楽しい事ばかり求め、インターネットやその他のネットワークに接続するのは愚の骨頂といえる。
そういったユーザほど、メーカや関連機関が出す警告を知らなかったり、見向きもしなかったりする。
無知は自分を苦しめることになるにも関わらず、ウィルスに感染したらメーカやプロバイダのせいにする。
パソコンを家電として販売している電器メーカも悪い。彼らは一家に一台という目標をかかげ、それを達成するために「家電」として取り扱った。
そして何も考えない客は、時代の器具としてパソコンを買う。もちろん家電として。
基本的に家電は、壊れるまで使い続けることができる。操作も簡単であり、物理的な破壊が無い限り動作する。
しかしパソコンはそうはいかない。一つの動作をするものではないため、場によってメンテナンス(調整)をしないと直ぐに調子が悪くなる。すなわち、ソフトは外的な故障要因が大きすぎるのである。もともとパソコンとはそういったものであるのだ。そこで、事故を未然に防ぐにはユーザの意識が大きく関わってくる。

第一に考えなければいけないこと。パソコンはゲーム機やテレビ、冷蔵庫と違い、目的を達成するためにはユーザが何から何までしなければならない。
第二に、車と同じように、技術がなければ(理解できなければ)触ってはならない。(当然、仕事で使う人は理解できるまで勉強するべきだ。できないなら他人に迷惑がかかるだけである)

これらのことを踏まえて、便利に使ってもらいたいものである。話を戻すが、セキュリティを強化するためにはどうしたらいいか、と考えない人は「他人に迷惑をかけている」と思ってもらいたい。現在のウィルス・ワームは、感染者を踏み台にして更に多くの感染者を増やすようになっている。

セキュリティを強化することは現在では簡単になっている。各社のOSは、自動更新機能があるからである。特にWindowsは非常にたくさんの危険にさらされている。従って、頻繁に自動更新機能が働くのである。これを直ぐに適用しない場合は、ネットに接続しない方がいい。

しかし、それだけではウィルスやワームは防げない。感染源はユーザ自身の行いにより、膨大な種類があるからだ。そこで必要になってくるのが「ノートンアンチウィルス」や「ウィルスバスター」に代表されるアンチウィルスソフト(ワクチンソフト)である。これらのソフトはウィルスの辞典を持っていて、ウィルスらしきデータがパソコンの中に入ってくると検知、駆除してくれる。
当然、ウィルスは日々新種が出るので辞典も各社で日々更新されている。この更新さえ怠らなければ、感染率はぐっと減ることになる。

更に、今はネットへの常時接続が常識になりつつある。これは、ウィルスやワームの進入経路をつくる事と同義だ。そこで各種のパーソナルファイアウォールソフトが登場している。ファイアウォールとはその名の通り「防火壁」である。ネットワークの出入り口に関所を作り、許可したデータしか通さない。しかし、ユーザが許可してしまえばウィルスも通り抜けてしまうためにアンチウィルスソフトも同時に入れておくべきである。ファイアウォールソフトは、ネットワークの効率を高めるためにある。

さて、上記に書かれた「OSの自動更新」「アンチウィルスソフト」「ファイアウォールソフト」を導入することは、けして損ではない。車だって雪道を走るためにチェーンをつける。そのチェーンと同じようなものなのだから。それでも事故は起きるかもしれない。しかし、格段に事故率は減るであろう。事故防止の意識とは、このことなのである。