Windows10にアップグレードしてみた

最近、ずっと使ってきたWindows7を10にアップデートしてみた。
不具合でまくりで、どうしようもなかったためレポートする。

そもそも、Windows7と10はかなり違うものである。
感覚で言わせてもらうとこんな感じだ。
XP→Vistaは大変更、Vista→7は小変更、7→8は中変更、8→10は小変更。
特に、7→8はタッチ操作を意識してUIが変わってしまった。
そこに変更を加えたのが10なので、7→10の変更量はとても大きく感じる。
XP→Vistaと同じくらいのインパクトがあるはずだ。
ここまでになると使い方を覚えなおさないといけない。

使い勝手という面でいえば、7→8になっただけで
何それ!?ということがテンコ盛りである。

★★★★★ 何それ!?の一例 ★★★★★

8からスタートメニューが消えたことは有名だが
今まで通りのデスクトップUIの他に、タイル調のUI、Metroが追加された。
Metro用のアプリは、デスクトップのアプリとは別である。
だからLINEやSkypeでも、Metro版とデスクトップ版は別のアプリなので
2つともインストールしちゃったりすると混乱する。
なお8.1からは、PCとしてのみ使う人向けにMetroを無効化できる。
ぜひぜひ無効化したいが、Windows10にするなら気にしなくてよい。

たぶん、最初に躓くのはコントロールパネルはどこじゃ!というところ。
タスクバーの左端を右クリックすると出てくる。

Windows8以降では、高速スタートアップ機能がある。
このせいで実はシャットダウンが2種類存在する。
普通にシャットダウンしようとすると、半端にシャットダウンするため
今までと同じように、不具合が起きたから再起動してすっきりしたい
といった場合には、完全シャットダウンという方法が必要となる。
SSDでスリープ運用するような人は、高速スタートアップをオフにするとよい。

Windows10では、ユーザがMicrosoftアカウントと癒着しているため、普通にユーザを作ろうとすると、Microsoftアカウントのメールアドレスを入れるように促される。アカウントを持っていない場合は新規にアカウントを取得するよう誘導される。
もちろんMicrosoftアカウントなしユーザも作れるが見落としがちである。

★★★★★ 何それ!?の一例 終わり ★★★★★

他にも書ききれないぐらい操作系が変わってしまっており泣きそうなのだが
地道に覚えていくしかないだろう。

本題に入る。
Windows7からWindows10にアップグレードした結果、次のような事態が起きた。

・フリーズする
・SoundBlaster X-Fi の音が出なくなった
・Google日本語入力がデフォルト有効化できずアイコンや挙動が中途半端になった。
・起動直後、タスクバーの準備に以上に時間がかかる。
・タスクバーにWindows Edgeやメールのアイコンが表示されない。
・スタートボタンが押せない。押しても反応しない。右クリックはできる。
・通知領域のスピーカーアイコンを左クリックしてもボリューム調整が出てこない
・通知領域の「通知」アイコンを左クリックしても右側に通知が出てこない

基本的に以下のコマンドで整合性などのチェックをまず行うのが定石化している。

sfc /scannow
dism /online /cleanup-image /restorehealth

PowerShell
Get-AppXPackage -AllUsers |Where-Object {$_.InstallLocation -like “*SystemApps*”} | Foreach {Add-AppxPackage -DisableDevelopmentMode -Register “$($_.InstallLocation)\AppXManifest.xml”}

これで直らなければ、ドライバが古いことや、ユーザプロファイルやレジストリを引き継いだため問題が起きていると考えるべき。
つまり使い方が悪いだけで、Windowsは悪くない。

音が出なくなったりフリーズするのはドライバを入れなおせば直った。
念のため、ビデオカードから何から何までドライバを更新したほうがいいだろう。
Google日本語入力も、再ダウンロードして上書きインストールすると直った。

タスクバーとスタートボタンの件は何しても直らなかった。
おそらくユーザ別にあるWindows関連の設定が原因と判断。
仕方がないので新規ユーザを作成したら直った。

やり方は、
1まず作業用管理者ユーザを作成し、そのユーザでログインする。
2以前のユーザのディレクトリ(C:/Users/ユーザ名)をリネームする。
3以前のユーザプロファイルを削除する。
4新しいユーザを作成して、ログオフする。
5新しいユーザでログイン&ログオフする。ユーザディレクトリができる。
6再度、作業用管理者ユーザでログインする。
7以前のユーザディレクトリから必要なファイルを新しいユーザにコピーする。
8新しいユーザでログインして、環境が出来上がっていることを確認する。
9作業用管理者ユーザを削除する。

Windowsは、Vista以降システムファイルは簡単には壊れなくなった。
動作がおかしくなる原因はユーザ側の設定にあることが多く、ユーザの作り直しは、かつてのOSクリーンインストールにほぼ等しい。
特にWin7から10へのアップグレードなので、互換性という面で少々心配ではあった。
アプリの設定やユーザデータを移動するのは大変だが、一つの節目としてはありかも知れない。
ただ個人的には、これをやるとファイルに付与されたアクセス制御情報が複雑化する点がとても嫌だ。もういないユーザのUIDがファイルに付与されたままになるのである。一気に解消する方法はないだろうか。